ブラーのベーシスト、アレックス・ジェームズ(57)が、自身の新プロジェクト「ブリットポップ・クラシカル」を始動させた。現在はチーズ職人としても知られるアレックスだが、本業のステージで音楽への深い情熱を再燃させている。
今月から始まったこのツアーは、ブラーやオアシス、パルプといった90年代のアンセムを、フルオーケストラと合唱団の生演奏で再構築する壮大な試みだ。アレックスはNME誌に対し、楽曲を研究する中でそれらが「熟成されたワインのように重みを増している」と語った。
特にレディオヘッドの「クリープ」のリハーサルでは、「途中で自分が泣いていることに気づいた。本当に感情がこもっているんだ」と、名曲の持つエモーションに圧倒されたことを告白。かつてブラーとレディオヘッドは、シーンの両極端に位置するライバル的存在として語られることも多かったが、30年の時を経てアレックスは一人の音楽ファンとしてその輝きを改めて称賛している。
また、セットリストにはブラーの楽曲も含まれており、演奏を通じて「メンバーたちをどれほど愛しているか」を改めて実感したという。昨年のコーチェラ公演では、デーモン・アルバーンが観客に苦言を呈したことが話題となったが、アレックスは「コーチェラは世界最高のフェスティバル」と称賛。一切のわだかまりがないことを強調している。
ステージには、名曲『パークライフ』で知られるフィル・ダニエルズら当時のレジェンドたちも集結。アレックスは、自身が「史上最高」と崇めるザ・ストーン・ローゼズが切り拓いた黄金時代の音楽を、オーケストラの荘厳な響きとともに現代に蘇らせている。