ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント元CEOのマイケル・リントン氏が、俳優のセス・ローゲン主演の2014年映画「ザ・インタビュー」を製作決定したことについて、後悔の念を明かした。同作は北朝鮮の最高指導者を暗殺する計画を描いたブラックコメディで、公開をめぐって大規模なサイバー攻撃を招いた。
リントン氏の回顧録「From Mistakes to Meaning: Owning Your Past So It Doesn’t Own You」の抜粋には、「ハッキング後、記者を招き入れる謎のサイトが現れ、数万通の内部メールが公開された」とつづられている。そこには映画スターへの辛辣な批評や雇用契約、従業員の医療情報、社会保障番号が含まれていたほか、未公開映画の海賊版や、新作「007」映画の脚本まで流出したという。「それはハリウッドにおける究極の冒涜だった。漏えい文書の中には、娘たちの医療記録まで含まれていた」と振り返る。
さらに、事件から8カ月後に当時の米大統領バラク・オバマ氏と会話した際、「敵対国の指導者を殺す筋書きを考えた時、何を考えていたのか?ってね。もちろん間違いだった」と言われたことも明かした。
一方で、リントン氏は同作を承認した理由について、「俳優たちと対等でありたかった」と率直に告白。「責任ある大人でいることに疲れ、一瞬だけ過激な映画を作る側に加わりたかった」と振り返り、「結果的に、会社も従業員も、家族も大きな代償を払うことになった」としている。