クエンティン・タランティーノ監督が、俳優ポール・ダノを酷評した。タランティーノ監督は、ダノも出演した、ポール・トーマス・アンダーソン監督作「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」(2008年)を「21世紀の作品で5番目にお気に入りの映画」と挙げている。ただ、ダノについては「ダニエル・デイ=ルイスと共演したポールの演技が良ければ、もっと上位であっただろう」と語っていた。
「ブレット・イーストン・エリス・ポッドキャスト」でタランティーノ監督は「デイ=ルイスの演技があまりにも素晴らしいため、二人芝居にするのは難しいのではないか」という指摘に対して「そこにSAG(国内映画俳優組合)で最も実力のない俳優を起用するのか?世界で最も覇気のないヤツを?」とこき下ろした。「彼(ダノ)が最悪の演技をしているわけではない。存在感がまったくない演技だと言ってるのだ」と続けた。
英国出身のダニエルは、出演本数こそ多くないが、「マイ・レフトフット」(1990年)、「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」(2008年)、「リンカーン」(2013年)の3作品でアカデミー賞の主演男優賞を獲得。現時点では同賞を3回受賞している唯一の俳優だ。
石油採掘を巡る争いを描いた「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」でダニエルは強引に採掘権を奪うダニエル・プレインヴューを、ダノはプレインヴューと対立するポール・サンデーを演じていた。