ペンシルベニア州立大学の研究チームが292世帯を数年間にわたって追跡調査した結果、父親の初期の育児行動が、数年後の子供の心臓や代謝の健康指標と関連していることが判明した。驚くべきことに、母親の行動には同様の関連性は見られなかったという。
ヘルス・サイコロジー誌に掲載されたこの研究は、子供が生後10カ月、2歳、7歳の時点での家族関係を観察したものだ。それによると、生後10カ月の時点で子供への注意が希薄だった父親は、その後の共同育児において、家族のやり取りから離脱したり、母親と子供の関心を競い合ったりするなどの問題を抱える傾向があった。
こうした家族間の緊張は子供が7歳になった時点での炎症レベルの上昇や血糖値の乱れと結びついていた。これらは将来の心臓病や糖尿病といった慢性疾患のリスクを示唆する指標だ。
共同執筆者のアルプ・アイトゥグル博士は「家族全員が発達に影響すると予想していましたが、今回のケースで関連が見られたのは父親だけだった」と話している。
一方で、オハイオ州立大学のサラ・ショッペ=サリバン教授は「因果関係について早急に結論を出すべきではなく、過剰な解釈にはリスクがある」と警告。遺伝的要因や家庭全体のストレスが影響している可能性もあり、さらなる検証が必要と指摘している。