「おぼっちゃまくん」「ゴーマニズム宣言」などで知られる漫画家の小林よしのり氏(72)が21日、自身のブログを更新。国民民主党の目玉政策に対して切り込んだ。
小林氏は「『手取りを増やす』と号令して、飛躍した国民民主党が、ついに年収の壁を壊して関所を越えたそうだ」と言及。18日には、自民党・高市早苗総理大臣と国民民主党・玉木雄一郎代表が行った党首会談で、いわゆる「年収の壁」を178万円まで引き上げることで合意したことを発表している。
小林氏はこの年収の壁の引き上げについて「その結果、来年から8000円〜3万円くらい年収が増えることになる」と記し、「それを大成果のように宣伝しているが、去年はいつの間にか1人3万円の減税がされていたのに、誰も気づいていない。来年、年収が3万円増えたって、誰も気付きはしない」とバッサリ切り捨てた。
また「しかも2年間の時限措置だというから、馬鹿馬鹿しい限りである」と時限付きであることにも噛みつき、「『手取りを増やす』というマジックワードに騙されて、国民民主党の議員を増やし、政党助成金を与えたのだから、愚民民主主義の成果だな」と“ゴーマン”をかました。最後には「人口減で円安で景気悪いんだから、手取りが増えるわけがないじゃないか」と記した。
小林氏は今年7月に投開票が行われた参院選において、東京選挙区から立候補していた山尾志桜里元衆院議員の応援演説に参加。しかし8月には脳梗塞で手術したことを報告し、「脳内が血栓だらけだから、今度破裂したら、脳卒中で死ぬか、全身麻痺かもしれない」と予断を許さない状態であることも告白している。
なお、「年収の壁」は住民税や所得税が、被扶養者の収入103万円を境にかかるようになるため、大学生や主婦などが103万円を超えないようにする“働き控え”の原因となっていた。国民民主党はこの「壁」を178万円まで引き上げることで、働き控えを減らし、扶養者の収入も減らさずに世帯の収入を増やすことを目指していた。