探偵であれば、何気ない風貌や仕草からその人を推察できてしまうようだ。ミヤギトオルさんの作品『探偵ブルースの休日』では、暇な探偵の鋭い洞察力が描かれている。同作はInstagramに投稿されると、約1.9万ものいいねを集めた。
最近仕事の依頼が全然来ない私立探偵・ブルースは、今日も行きつけの喫茶でコーヒーを飲みながらパズルを解いている。そこにカフェのウェイトレス・ミシュリーヌがやってきて「今日のお昼私はなにを食べたでしょう」とブルースに問う。
ブルースは「推理できないこともない」とミシュリーヌの髪を見ると、寝癖がついていることを発見した。おそらく遅刻したミシュリーヌは少ししか朝食を食べず、カフェはお昼時いそがしいのであまり休憩時間が取れなかったはずだと推測する。
そして今日は寒いことから、ブルースが導き出した答えは「ラーメン武蔵の濃厚豚骨ラーメンでしょ?」とミシュリーヌに尋ねる。ミシュリーヌは「どうしてわかったの!?」と驚いた様子であった。
同作に対し、SNS上では「世界観がとっても好き」「ミシュリーヌのことが気になってるのかな」などさまざまな反応を呼んでいる。そこで、作者のミヤギトオルさんに話を聞いた。
―ブルースは普段どのような依頼をこなしているのでしょうか
猫探しや浮気調査…あと仕事がない時は街の人たちから便利屋さんとして使われることもあります。
草むしりや店番、犬の散歩など。
―今回の推察のなかには、普段カフェの行きつけだからこそ分かることもあるのでしょうか
そうですね。ブルースはミシュリーヌのことがちょっと気になっているので、普段からよく観察していて答えに辿り着いたという感じですね。
―作中とくに気に入っているポイントや、見て欲しい部分があれば教えてください
冒頭のパズルを解いているブルースとコーヒーをいれているミシュリーヌがいる空間のコマが気に入っています。
この場所での二人の会話劇を機会があれば今後も描いていきたいと思っています。
この漫画に出てくる街は神保町のすずらん通りがモデルです。
以前この通りの近くの喫茶店でアルバイトをしていたことがあり、その時の記憶を元に描きました。
<ミヤギトオルさん関連情報>
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