ロックバンドAC/DCが、10年ぶりにオーストラリアのステージに復帰し、その圧倒的なパフォーマンスが地震観測機器に反応するほどの振動を引き起こした。11月12日、「PWR UPツアー」の一環としてメルボルン・クリケット・グラウンドで開催されたAC/DCの2015年以来となるオーストラリア公演には、数万人のファンが詰めかけた。
会場の大音量スピーカーと観客の動きが相まって、地面には2~5ヘルツの振動が発生。これは、会場から3キロ以上離れた場所にある地震学研究センターによって記録された。
同センターのアダム・パスカール主任科学者は、「観客が体で感じていた音波は、我々の地震計が感知する地面の動きと同じようなものです。空気中の音ではなく、地面の振動を拾っています」と説明。地面に設置されたスピーカーが振動を送り込み、観客が一斉にジャンプすることでさらにエネルギーが地面に伝わるという。
このメルボルン公演では、「Back in Black」「Thunderstruck」「Highway to Hell」など、AC/DCの代表曲が披露された。今後、シドニー、アデレード、パース、ブリスベンでもスタジアム公演が予定されている。