社民党の福島瑞穂党首(69)が12日、国会内での定例会見で、党唯一の衆院議員・新垣邦男氏(69)が提出した離党届を同党の沖縄県連が10日に受理したことについて「19日の常任幹事会で結論を出すことになると思います。それを(同日の)全国幹事長会議で報告することになる」と述べ、19日に結論を出すとした。
新垣氏は2日、沖縄県内で会見を開き離党を表明。党本部に離党届を郵送していたが、党の規約上必要な手続きを経ていないとして返送されていた。
福島氏は「10日に沖縄県連として、受理したという報告を受けました。今後は(社民党)全国連合に来るわけで、19日に常任幹事会がありますので、そこで議論して取り扱いを決めることになると思います。その前の月曜日(17日)にブロック事務局長会議もあります。19日に全国幹事長会議があります。全国幹事長会議では報告をするという形になると思いますが、各地方やいろんな党員の皆さんの意見を聞きながら、常任幹事会でしっかりと決めていきたい」と、今後の道筋を説明した。
新垣氏が離党届を出したことに「非常に残念です。社民党にとって、沖縄の平和運動も本当に大事ですし、一緒に戦ってきました。沖縄の社民党の立て直しを、たくさんの人とまたやっていきたい」と率直な思いを語った。
記者団から「慰留という結論もまだあり得るということか」と問われた福島氏は「きょうの時点では、あらゆる選択肢を否定しない」と、慰留する考えも示した。
新垣氏は、党勢拡大への意見の相違や、福島氏の衆院へのくら替えが受け入れられなかったとして離党を決断した。同党副党首の大椿裕子前参院議員(52)は8日、X(旧ツイッター)で、福島氏が6日に都内で開いた政治資金パーティーの席上、同副党首のラサール石井参院議員(70)が離党騒動を“ネタ”にしたとの記事を引用。「ちゃんと批判する身内が居ないと思うので敢えて書きますが、新垣議員の離党問題は笑いにする様な事ではない。私たち社民党が真剣に問われています」と警鐘を鳴らした。
大椿氏の投稿についても問われた福島氏は「もっともっと党勢拡大をして、自治体議員や国会議員を増やすべくやっていくことと、それから社民党が出会っていない人やたくさんの人に広がっていくようにがんばっていきたい。社民党が必要だということを思ってくれている人が増えているので、さらにがんばっていきたい」と決意を述べた。