群馬県前橋市の小川晶市長(42)が17日、記者団の取材に応じ「ここで退くのではなく、掲げた公約を実現することが私に課せられた責任」として、続投を表明した。
部下の既婚男性職員と、10回以上ラブホテルで密会していた問題について、小川氏は6日の定例会見で「できるだけ早く、自分の責任の取り方についてはお伝えをしたい」とし、13日に支援者が主催した前橋市民との対話集会に出席した。
この日は「この数週間、自分自身を顧みる時間となりまして、辞任や出直し選挙等も考えましたが、まずは選挙の時の公約を1日でも早く果たしてほしいとの市民の強いお言葉をいただいた」と説明。「どのような状況にあっても、市民生活を支える行政を止めることはできません。教育、福祉、防災、地域づくりなど、市民の暮らしを守る現場を着実に支えること。そして、保育の負担軽減や街中の再開発など、継続している事業を軌道に乗せるために、全身全霊で取り組む覚悟でございます」と意欲を見せた。
自身の道義的責任を明確にするため「報酬の50%削減を議会にお伝えさせていただきました。改めて、市民のみなさま、議会のみなさまに多大なるご心配をおかけしたことを、深くおわび申し上げます」として、報酬を任期満了まで50%減額する処分案を議会に伝えたとした。
小川氏は「市民のみなさまへの信頼を回復するために、自分自身にある程度重い処分を下す必要があるだろうと考えました。これから先の、残りの任期の行動を見ていただいて、そのすべてが責任を果たす行動というふうに思っております」と理解を求めた。
“ラブホ密会”について「私が相談をする場所を、適切な場所ではないというところを選んでしまったというのが、自分自身の一番反省しなければいけないところ。社会通念というところに沿って、市民目線の判断ができるよう、自分自身を律していくことが必要」と振り返った。
さらに「みなさまが納得しがたい行動を取ってしまったということが、やはり今回の大きな問題だというふうに思っております。自分の判断が間違っていたと。誤解を与えるような判断をしてしまった」と悔やんだ。
小川氏は「職員と話をする、打ち合わせをする場所や時間を明確化していく。市役所の外で打ち合わせをしないということが、まず一番必要なことかなというふうに思っております」と、再発防止策も挙げた。
市議会から不信任案を提出された場合の対応を問われた小川氏は「私としては議会のみなさまへの信頼、信用を回復するためにも、ていねいに説明を尽くしていきたい」とした。