かつて一世を風靡した都市伝説ブームがあったことをご存じだろうか。地域性のある都市伝説は地元民のみに受け継がれ、土地ごとに様相もさまざまだ。漫画家のひらたけ婦人さんが投稿した『メロンばあさん』は、ひらたけ婦人さんが子供の頃に聞いた話を元にしている。
これは昭和50年代の大分県大分市明野地区と、かなりピンポイントで流行った都市伝説。それは「メロンばあさん」という、夕方に公園でメロンを売り歩きメロンを買った子供をさらって食べてしまうというものだった。
メロンばあさんの説は色々あったようで、「メロンじいさんもいるらしい」「メロンばあさんとメロンじいさんは公園の塔に住んでいる」など、友人たちは口々に言っていた。ただ都市伝説は口伝えのため、話がどんどん変わっていくのだ。
誰かが「私が聞いた話だとさらわれたら塔に閉じ込められて一生メロンを食べさせられるって」と言えば、また他の誰かが「私が聞いた話だとメロンばあさんは家の壁紙がメロン柄のおばあさんだって」と言う有様だ。それを聞いて、メロン柄の壁紙の部屋でメロンを食べながら優雅にお茶を飲むおばあさんを想像したひらたけ婦人さんは「それはもう...普通のおばあさん……!!」と口伝えの恐ろしさを別のところで感じたようである。
読者からは「懐かしい‼自分もそこに住んでるので聞いたことありました!私の時は洞窟に住んでるとかなんとか言ってたなぁ.....」「うちの町にもこんな話あった‼」「長崎にもあるかな?って調べたら色々出てきました」など、懐かしさと自分の町の都市伝説が気になった人の声が多く寄せられた。そこで作者のひらたけ婦人さんに、同作について話を聞いた。
ー同作を描くきっかけを教えてください。
ふと「あれ?メロンばあさんの事描いてなかったな」と思い出したんです。多分お告げです。
ーメロンばあさんの他にも地元での都市伝説はあったのでしょうか?もしあれば是非教えてください。
高校生の頃に学校の前の電話ボックスに幽霊が出ると噂になって、心霊スポットとして人が来てました。
ーひらたけ婦人さんが気になったコメントがあれば是非教えてください。
何人か「メロンばあさん」を知ってる方がいて、皆んな記憶がうっすらでした。どこから来てどこに消えたのか、メロンばあさん..
ー最後に読者に一言お願いします!
こういう「その土地だけの都市伝説」大好きなので、残っていくといいなと思います!
<ひらたけ婦人さん関連情報>
▽pixiv
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https://www.instagram.com/nishikefujin
▽書籍『48歳漫画家、2年もたずに離婚しました』