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88歳で亡くなった土方歳三俳優 生前巨大観音像を新選組ゆかりの壬生寺に寄進「土方役で多くの人を斬ったので」

よろず~ニュース編集部 よろず~ニュース編集部
栗塚旭さん
栗塚旭さん

 「新選組血風録」の土方歳三役で一世を風靡した俳優の栗塚旭さんが88歳で亡くなったことを12日、時代劇専門チャンネルが伝えた。
 栗塚さんは時代劇専門チャンネルでは長年にわたり、時代劇情報番組やオリジナル番組・企画に多数出演。さらにオリジナル時代劇「三屋清左衛門残日録」シリーズ(2016年~)では、主演の北大路欣也さん演じる清左衛門の通う中根道場の主・中根弥三郎役として、第8作「春を待つこころ」までレギュラー出演。第9弾の制作も決定しており、「その気品ある佇まいで作品に深みを与えてくださいました。謹んで哀悼の意を表します」と追悼した。

 栗塚さんは1937年、北海道札幌市生まれ。中学卒業後に京都に移住。高校卒業後、女優の毛利菊枝が主宰する「劇団くるみ座」に所属し演劇活動を開始。1965年、テレビドラマ「新選組血風録」で主役・土方歳三に抜擢。原作者の司馬遼太郎からも激賞されたほど。栗塚さん自身は「自分は運動神経はよくない。だから殺陣がよりリアルに見えたんだと思う」と語っていたことがあった。

 当たり役である土方歳三は生涯大切にし、「土方=栗塚のレッテルが貼られるのはありがたいこと」と語っていた。栗塚さん自身が独身だった理由を「生涯独身だった土方に殉じて」と冗談交じりに語っていたほど。

 また約55年前に「土方役で多くの人を斬ったので、その供養に」と京都の哲学の道近くにあった約300坪の自宅の庭に、巨大な観音像を設置。しかし2018年の台風で自宅が半壊したことから同じ京都市内の北白川に移住。その際、観音像は新選組ゆかりの壬生寺に寄進。「土方を演じてきた私の観音様なので、壬生寺という場所に収めていただけたのは何より」と生前語っていた。

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