歌手モリッシーが、ロックバンド「ザ・スミス」における自身の事業権益をすべて売却する意向を明らかにした。公式ウェブサイト「モリッシー・セントラル」のブログ投稿で、バンド名、アートワーク、音源、出版権などが売却対象であることを認めている。
投稿の中でモリッシーは、元バンドメンバーとの関係について「もううんざりだ」とあきれるようにコメントした。「マー、ルーク、ジョイスとのあらゆる繋がりに疲れ果てている。悪意のある繋がりにはもううんざりだ。これまでの人生で、私はこれらの曲とイメージに正当な代償を払ってきた。これからは、私に悪意と破滅だけを願う者たちとは関わりを持たずに生きていきたい。これが唯一の解決策だ」と思いを示した。さらに「曲は私であり、他の誰でもない。しかし、曲は毎年、恐怖と悪意を生み出すために、過剰なまでのビジネスコミュニケーションを伴っている。私は今、特に自分の健康を守らなければならない」とつづった。
ザ・スミスは1980年代に頭角を現した。モリッシーがフロントマンを務め、ギタリストのジョニー・マー、ベーシストのアンディ・ルーク、ドラマーのマイク・ジョイスと共に活動していた。
現在、モリッシーのウェブサイトには「Soul for Sale」と題されたリストが掲載されており、投資家に対して本人への直接連絡を呼びかけている。リストには、「ザ・スミス」という名称の完全かつ独占的な権利に加え、グループに関連するアートワーク、マーチャンダイジング権、楽曲、シンクロナイゼーション権、レコーディング、出版契約などが含まれている。
なお、モリッシーは現在、ザ・スミスの権利を50%ずつマーと共有している。