トゲだらけの恐竜が話題となっている。モロッコで発見された化石から体にトゲが並ぶ小型の草食恐竜であることが推定、愛称「パンクロッカー恐竜」は約1億6500万年前に地球を歩き回っていたとされる。
パタゴペルタ・クリスタタと命名されたこの恐竜は中生代ジュラ紀中期に生息、その特異な装甲で捕食者から身を守っていたと考えられている。体長約2メートル、首と背中には骨板と鋭いトゲを有しており、専門家によるとこのような特徴は捕食者の攻撃を困難にすると同時に、同時代の他の草食恐竜と比べて際立った外見を与えていたそうだ。
研究を率いたセバスティアン・アペステギア博士はこう説明する。「これまでに見たことのない奇妙な小型恐竜でした。体はトゲで守られていて、まるで自然界における中世の騎士のような姿です」
今回の発見で、のちにアンキロサウルスなどの巨大種を生み出した装甲恐竜のグループ「アンキロサウルス科」の多様性について新たな知見がもたらされ、同種の防御的特徴が従来考えられていたよりもはるかに早期に進化していたことが示唆されるかたちとなった。英BBCは「パンクロッカー恐竜」のイメージ画像を公開。「アンキロサウルス科」とされる装甲恐竜のグループの中で最も古い例であると説明した。