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“自虐”広告バズった 名古屋のソウルフード・矢場とん社長「大阪にもあるんやで!」関西での認知度UP目指す

よろず~ニュース編集部 よろず~ニュース編集部
矢場とんのキャラクター「ぶーちゃん」(左)と奥村与幸代表取締役社長
矢場とんのキャラクター「ぶーちゃん」(左)と奥村与幸代表取締役社長

 みそカツの老舗「矢場とん」(本社・名古屋市)が19日、大阪市内の店舗で「大阪にも、矢場とんあるんやで!名古屋だけちゃうで~!」プロジェクトの一環として「矢場とん関西9周年!ブランド発表会」を開いた。

 1947年(昭和22)に名古屋市で創業したみそカツ専門店。名古屋のソウルフードとして人気が高い。日本全国に30店舗ある矢場とんは、2016年6月開業の大阪松竹座店を皮切りに大阪市内にも4店舗展開するが、関西での認知度が低いという。

 2025年4月には、JR大阪駅などに同店のキャラ「ぶーちゃん」の巨大交通広告を掲載。「大阪から名古屋への来店理由1位『名古屋しか味わえない』 いや、2016年から大阪にあるんやで…」などと“自虐”的なキャッチコピーが反響を呼んだ。SNS上で「大阪にあるの」「知らんかった」などとバズった。

 同社の奥村与幸(よしゆき)代表取締役社長は「矢場とん、大阪にもあるんやで!というのがメッセージですかね」と強調する。同店は東京都内にも大阪と同様に4店舗あるが、大阪の一店舗あたりの売上は東京の3分の2程度だという。

 社内では「関西の方はうす味が好きなので(みそカツの)ドロドロしたものは売れない」との声もあったという。調査の結果、名古屋で矢場とんを利用した大阪からの来店客は、東京の来店客よりもみそカツを「おいしい」と評価していたことが判明した。

 奥村氏は、問題は味よりも認知度だと指摘。「私どものことを、まだまだご存じいただけていない。食べていただけないので、だから3分の2の売り上げしかない。矢場とんというお店を知らなかった、実際に食べていただいたことがなかったから、一店舗あたりの平均売り上げが東京の3分の2しかないんじゃないかと思いました」と分析する。

 大阪・関西万博にも30日間出店。プロジェクトを起爆剤に、大阪での認知度向上に励む奥村氏は「通販や法人営業に力を入れている。当社のEC(ネット通販)サイトもあるんですけれど、それぞれのエリアでどのくらい矢場とんの通販商品を買っていただけるんだっていうデータを取りたい。いきなり出ていくのではなくて、この地方で通販の商品が売れるんだというようなことがわかったところに全国的には出店したい」と展望を語った。

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