米ロックバンド、ヴァン・ヘイレンの名ギタリスト、エディ・ヴァン・ヘイレンさんが生前に所有していたエレキギターが、オークションに出品される。予想落札価格は200万〜300万ドル(約3億〜4.5億円)とされている。喉頭がんとの闘病の末、2020年に65歳で亡くなったエディさんが使用していた1982年製のカスタムメイド・クレイマー製ギターは、10月21日からニューヨークで開催されるサザビーズの「GRAILS(グレイルズ)ウィーク」の一環として競売にかけられる。
このギターには由緒ある逸話がある。エディさんからバンドのギター・テクニシャンであるロビン・“ルディ”・レイレンに贈られた後、当時モトリー・クルーのギタリストだったミック・マーズに売却され、1989年のアルバム『ドクター・フィールグッド』で使用されたという。
マーズはこのギターの真贋を証明する署名入りの証明書を添付しており、そこには「俺と同じくらい気に入っていただければいいんだけど。これは素晴らしい歴史的価値のある一品だ」というメッセージが記されている。
このギターは、クレイマー社のニュージャージー工場でエディさん自身が改造を施し、1982年の「ハイド・ユア・シープ・ツアー」で初めて使用されたもの。
サザビーズ・ラグジュアリー部門のマネージング・ディレクター、イアン・フェレイラ・デ・ボーン氏は、ハリウッド・リポーターに「エディの最も象徴的なパフォーマンスのいくつかで演奏され、後にモトリー・クルーのミック・マーズも使用したこのギターは、ヘヴィメタル界の二人の巨匠を繋ぐ存在です。カスタムメイドのギターと素晴らしいバックストーリーを持つこのギターは、まさに“聖杯”と言えるでしょう」と語っている。