創作の世界の地続きにあるような愛溢れるファンアートには心打つものが多い。
歩行三行さん(@okachi_miyuki)が撮影した、「ゆるキャン△」は美しく、それでいてトリックアートの面白さも兼ね備えた作品だった。
遠くから見ると、キャラクターたちがやりとりをしているグループチャットのスクリーンショットのようだ。しかし、肝心の写真のあるべき場所が空洞になっている不思議。
作品と向かい合う形になると、志摩リンの撮影した絶景が見える。美しい。これはみんなでシェアしたくなるのも納得。だが、この作品はここで終わりじゃない。
写真を覗き込むと、それが撮影している世界へと潜り込むことができる。没入感がすごい。まさに「ポケポケ」のイマーシブカードのような、あるいは、VRCのように立体的に楽しむことができる。
はたしてこの作品はいかにして世に生み出されたのか。制作者であるよーへーさん(@yoopeeyope)に話を聞いた。
ーー制作のきっかけは?
よーへー: 海沿い、夕日、志摩リン。この3つの要素で作品を作りたいと考えていました。しかし、なかなか夕日の表現方法が思いつかなかったので、ずっと温めていたんです。ちょうどそのころ、展示会で知り合った方からヒントをいただいて、それがきっかけで制作に取り掛かりました。
ーー制作日数はどれほどかかりましたか。
よーへー:2週間程度ですね。
ーー他にも今回のような仕組みの作品は作ったことがありますか。
よーへー:ジオラマ作品やガンプラなど色々作ってきましたが、似たような作品はありません。
ーー今後作る予定の作品はありますか。
よーへー:具体的な予定はありません。ジオラマやガレージキットなど、自分の気の向いたままに作っていくと思います。
ーー作品づくりの原動力はどんなものなのでしょうか。
よーへー:模型作りの原動力は、展示会で作品を見てくれた方の笑顔ですね。あと、トライアンドエラーで作っていくのが好きだから、というのは大きいです。
ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください。
よーへー:去年の秋頃に完成した作品で、これまでも展示会に何回か展示させてきました。だから、今回これだけの反響があったことに驚きです。より多くの人々に見ていただけて嬉しいです。
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7月には宮崎駿作品に出てくるメカを主題にした展示会「宮崎メカ模型クラブ」大阪展示会2025への参加をするなど、精力的に作品展示しているよーへーさん。近々では、9月28日に名古屋市の岡谷鋼機名古屋公会堂で行われる宮崎メカ模型クラブ名古屋展示会に出展する予定だ。
時間が合えば、精緻な作品の実物を是非その眼に焼き付けに行こう。
よーへーさん関連情報
Xアカウント:https://x.com/yoopeeyope
宮崎メカ模型クラブ公式サイト:https://miyamecha.xyz/archives/6767