2025年2月に開催された「第67回グラミー賞」では最優秀新人賞を含む3部門でノミネートされた英シンガー・ソングライターのRAYE(27)が、有害な人々には中毒性があると語った。この世には多くの種類の中毒が存在し、それらは「人間の経験」の一部と語るRAYE。自分のために良くない人とわかりながら惹かれてしまうことがあるという。
2日にポーランドで開催された「オープナー・フェスティバル」のステージで、自身の曲「メアリー・ジェーン」を紹介しながらRAYEは「中毒は人間の経験の一部だと信じている」と語った。「人生には中毒になる可能性があるものがたくさんある。運動中毒もある。自分はそうではないけど、運動に中毒性を見つけた人々は本当に良かったわねって思う」「チーズやチョコレート中毒もある」「1人の人間に中毒になることだってある」と例を挙げた。さらに「私が思うに有害な人々には中毒性がある。皆にも『ノー』と言えない人たちっているでしょ」「違法の中毒もある。非難したりなんかしないわ。ここは安全な場所だから。私にとっても」と“悪いこと”についての中毒性にも言及。「でもこういった中毒症について話す女性は魅力がないって見なされるけどね」とおちゃめに付け加えた。
そんなRAYEのミュージシャンとしてのキャリアのスタートは波乱に満ちたものでデビューアルバムのリリースを数年間保留にしたレコード会社「ポリドール」を最終的に去っていた。2024年は英国の音楽の祭典「BRITアワード」で「ブリティッシュ・アーティスト・オブ・ザ・イヤー」を含む6部門を受賞し歴史に名を刻んだRAYEは、受賞スピーチで「自分はインディペンデント・アーティスト」と宣言し、「ポリドール」での7年間は「売れるための速いポップを作っていた」と回想。「自分がミュージシャンになった理由はそれじゃない。アートというのは正直であること」と語っていた。