東京都議会選挙(定数127)が22日に実施され、投開票が行われた。2024年の東京都知事選挙で2位にくい込み話題となった広島・安芸高田市の前市長・石丸伸二氏(42)が代表を務める地域政党「再生の道」は42人の候補者を立てたが、議席を獲得できなかった。
午後9時15分ごろから会見した石丸氏は、今回の結果について「そんなところに党の代表としてこだわっていない」と話した。高い注目度を示すかのように、会場には50人ほどの報道陣が集まった。
会見場に現れ、深々と頭を下げた石丸氏は「正直なところ、今現在のところでリアクションの取りようがない」と苦笑い。代表として東京・大手町から始まり、計100回の街頭演説に参加した選挙戦については「今回は42人擁立しました。選挙活動は本当に千差万別でしたが、全体の評価として期待通り」と振り返った。
都議選に向けて各党が争点に挙げていた「物価高対策」については「論点が的を外している」とバッサリ。「東京都としてできる物価高対策はたかが知れているので、私としては違和感を感じている」と国政選挙ではなく“都議選”であることを強調した。
さらに「ほとんどの国民が地方選挙を『国政の縮小版』だと誤解をしていると思う」と議席争いばかりが注目されている点を指摘。「本来の二元代表制の機能が見過ごされている」と首長(東京の場合は都知事)に対する議員(都議)を選んでいるという点が抜け落ちていると冷静に批評した。
また今回の都議選を踏まえて、7月に行われる参院選にどうつなげるかという質問には「都議選を参院選の前哨戦というとらえ方はしていません。上下優劣は全くないです」と返答。事前調査で議席獲得が難しいと言われていたことに関しては「当然ですが、擁立した全員の当選を願っていますしそれを目指した。通れば嬉しいですし、通らなければ悲しい」と話しつつも、「それはあくまでも候補者側に立っての感想です。そんなところに党の代表としてこだわっていない。都議選に候補者を擁立するという当初の目標は達成しているので」と説明した。
自身の政治復帰に関して質問されると「もしかしたらあるんじゃないかなと思います」とニヤリ。「全ての選択肢はテーブルに載っている」というおなじみの文言の後、「もちろん3年後の都知事選も選択肢。参院選でも衆院選でも可能性はあります。いつ政治家を辞めるというのは決めていない。これからも考えながら適宜適切に判断すると思う」と話した。