国民民主党が11日、7月の参院選全国比例に擁立を決めていた山尾(本名・菅野)志桜里氏(50)について、公認内定を取り消すと発表した。この日午後5時から国会内で開かれた同党の両院議員総会で、公認見送りが了承された。
山尾氏をめぐっては、SNS上などで過去の言動や不倫疑惑が指摘され、批判が高まっていた。10日にようやく約2時間半にわたる出馬会見を開いたが、不倫疑惑については否定したものの「私が今、新たに何かお話をすればご迷惑をおかけする。本当に申し訳ありませんが、新しくその件についてお話をさせていただくことは、勘弁いただきたい」と、詳細な説明を避け続けた。
9日の全国幹事長会議や、10日に行った地方議員集会でも、山尾氏の擁立に対する反発の声が上がった。榛葉賀津也幹事長(58)は「全国幹事長会議で全ての都道府県から、山尾さんに関しては『公認を見送ってほしいという声がありました」と振り返り、山尾氏の会見後も「多くの泯さんから、疑問に払拭をする会見ではなかったという声があり、(11日朝の)両院議員懇談会でも『党が一丸となって、来る参議院選挙へ戦う環境を整えるためには、山尾さんの公認を見送ってほしい、公認内定を公認に切り返る作業を控えてほしいという議員の声がございました」と、説明が不十分だったとした。
玉木氏は、党首討論後に記者団の取材に応じ「両院議員総会、懇談会に集った衆参の仲間に諮った結果、理解と信頼を得るには至っていないということで、今回の決断に至った次第です」と説明。「特にこれから都議選、参議院選挙という中で、選挙を展開することが極めて難しいという声や、さまざまな問い合わせをいただいて答えることがなかなか難しいという声も多数いただきました。遅かった。あるいは別の反応があったのではないかという批判は真摯に受け止めたい」と、都議選や参院選への影響を考慮した。
山尾氏には同日、公認取り消しを伝えた。出馬会見から、一夜明けてのまさかの急転劇。反応について、玉木氏は「相手があることなので控えたいと思います」と明かさなかった。「擁立した代表の私にも責任があると思っています」としたが、具体的な責任の取り方を問われると「厳しく受け止めたいと思います」と話すにとどめた。