国民民主党の玉木雄一郎代表(56)が、31日までに自身のX(旧ツイッター)を更新。「今回の備蓄米についての私の発言は、お米を待ち望んでいた皆様にとって大変不快なものであったと、深く反省しています」とつづり、備蓄米の放出をめぐり「動物の餌になるようなもの」とした自身の発言について陳謝した。
玉木氏は28日、衆院農林水産委員会での小泉進次郎農相(44)との質疑で「あと1年たったら動物の餌になるようなもの。そりや安く出ますよ」とただした。保管期間後は動物の飼料用として売却される備蓄米は、学校給食や子ども食堂などにも交付される。
Xでは「物価高で国民の皆さんの生活がどんなに大変か、理解していると思っていたのに、そんな思いを傷つけるような言葉を不用意に使ったことを後悔しています。今後は皆さんが躊躇なくお米を買うことができるよう、引き続き『手取りを増やす』政策に全身全霊をかけて取り組んでいきたいと思います。また、農家の皆さんが安心して営農継続できる制度の導入にも全力を傾けてまいります」と釈明した。
小泉農相との質疑後、玉木氏の「餌」発言に批判が集まっていた。立憲民主党前代表の泉健太衆院議員(50)は29日、Xで「備蓄米は、これから我々国民が口にする重要な主食です。『1年たったら動物の餌』というのは、この局面で使う言葉ではない。改めていただきたい」と苦言を呈したが、玉木氏は「質疑の全体を見ていただくと分かると思いますが、5年持ち越した備蓄米は飼料用米として売り渡すことになっている現行の『棚上備蓄』制度を説明したものです。小泉大臣も『エサ米』という言葉を使って同じ説明をしています」などと反論していた。
国民民主党の榛葉賀津也幹事長(58)は30日の定例会見で「SNSで切り抜いている方々や、玉木の発言についてご批判をされている方々の中には、切り取りだけを見て、議論の全部…議事録を拝見されずにおっしゃっている方が多いように見えます。言葉には気をつけなければなりませんが、本質はそこではない」と擁護していた。
記者団から、当時の池田勇人蔵相の答弁が〝貧乏人は麦を食え〟と発言したように伝わった過去の例を引き合いに出し「(玉木氏の)発言は曲解されたんだと思うが、お米というか食べ物の話は、格差社会を反映する言葉。理屈の前に、言葉で心を害した人がいるんだったらごめんなさいとおわびした方が…ちょっと(配慮が)足りなかったというのがまずいんじゃないかと思う」と指摘された。
榛葉氏は「おっしゃる通りです。改めて、玉木の誤解を生む発言、そして私の脇の甘かった発言、それについて代表幹事長、私からおわび申し上げたいと思います」と、自身が26日の福岡市での街頭演説で「やっぱ博多の女性はきれいだね。男性はまあまあだね」と発言したことも含めてわびた。
「玉木は温かい叱咤を賜りましたので、玉木にもそれを伝えたいと思いますし、私からもおわびを申し上げたい」としていたが、その日の夜の玉木氏の陳謝につながった。