終活にかける費用は平均503万円!残したいお金は2400万円超!シニア世代のリアルを調査

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画像はイメージ(anai/stock.adobe.com)
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 雑誌「ハルメク」の独自シンクタンク「ハルメク 生きかた上手研究所」はこのほど、50~79歳の男女2016人を対象に「終活に関する意識・実態調査」を実施、結果を公表した。

  調査によると、終活を「すでに始めている」割合は44.0%で、4年前の調査に比べて約10ポイント増加。また、終活を「すでに始めている」人の幸福度と生活満足度は、「これから始める」「終活は必要ない」人を上回った。

 すでにやり終えた終活の取り組みの中で、最も多かったのは「年賀状じまい」の38.4%。次いで「お墓の準備(24.0%)」「投資信託、株式投資など資産運用をはじめる(21.5%)」だった。

 一方、何に取り組むかという「終活の認識」で最も高いのは「金融口座・金融商品の整理」で42.3%。「家具や家の中の荷物整理・処分(35.1%)」「エンディングノートの記入(26.7%)」と続いた。このほか、「パソコン内やSNSなどのデータの整理・消去」「インターネットやSNSなどデジタル関連の登録・加入サービスの情報整理」なども2割を超えた。また、「お墓の整理・墓じまい」は25.1%と前回から6.3ポイント上昇し、「お墓の準備」を上回る割合となった。

 終活実施者の終活にかかった費用は平均約503万円で、4年前から180万円以上増加した。内容別で平均金額が最も高いのは、「投資信託、株式投資など資産運用をはじめる」。次いで「終のすみかとして、自宅をリフォーム」「不動産の整理・処分」だった。また、死後にお金を残したい人の、残したい平均金額は総額約2451万円だった。

 同研究所の梅津順江所長は「終活はもはや『静かな幕引き』や『死に向けた準備』ではなく、『今をよりよく生きるための選択』『これからの生き方を見直す行為』としてライフスタイルの一部になりつつあります。未来への備えという“始める終活”だけでなく、過去を整理する“手放す終活”にもお金はかかります。『いかに整えて死ぬか』ではなく、『どう生きるか』を見つめ直す動きとしての終活が、今後ますます注目されるのではないでしょうか。終活を必要と思っている人(=必要ない22.6%以外)は77.4%ですが、実際に始めている人は44.0%。意識と行動の差も依然大きく、終活が先延ばしにされがちな課題であることは変わっていません。ただ、行動に移した人ほど生活満足度が高い点は見逃せません。終活を“今の生活の質を高める手段”として機能させ、自らが選び、手放すことで主導権を握れば、幸福感へとつながっていく」としている。

 ◆出典「ハルメク 生きかた上手研究所調べ」

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