スーパーにある鳥の卵を温めてみたら、もしかしたら孵化させられるんじゃないか。一度は妄想するシチュエーションを実現させた人がいる。
ある日、突然「自動孵卵器を買って」とお願いされたのは、息子の母さん(@JQAwQqv3kgMrHQB)だ。理由を聞けば、市販のうずらの卵は1/20の確率で有精卵であり、うずらを孵化させてみたい、とのこと。孵化させたうずらは育てて、いずれは卵を産ませてそれを食べたいと語る息子さんの願いを、息子の母さんは聞き届けた。
結論からいえば、うずらは孵化した。10個1パックから見事に有精卵を1個引き当てたのだ。ここからは、うずらの雛を育てる毎日のはじまりだ。
小学生時代は図工の授業を好まず、ボイコットまでしていた息子さんだったが、うずらの為にダンボール細工をこしらえた。それは飼育ケースのなかに入れるもので、うずらにとっての運動場であり、遮光と、電球からの火災防止を兼ねているそうだ。
生誕3日目のうずらは、生まれたてから倍の大きさに育った。息子の母さんもその成長速度には驚いたという。うずらは運動場の滑り台を気に入ったようだ。これは作った甲斐があるというもの。
孵化から28日のうずらは、見た目もすっかり成鳥のように育った。個体にもよるが、種族的に大きさはこれからまだまだ成長する。このまま、育って卵を産むのが楽しみだ。うずらが産卵するのは孵化してから、1カ月半から2カ月とされている。まだ道ははじまったばかりだ。今回は、息子の母さんに今回のうずら騒動について話を聞いた。
ーー実際うずらは生まれると思ってましたか。
息子の母さん:息子は1回目(10個1パック)で生まれる確率は五分五分だと思っていたようです。 ただ洗浄してあるので難しいとも思っていたようです。 私は、息子は生まれるまでやり続けるだろうからいずれ生まれるだろうと思っていましたが、1回目とは思っていませんでした。
ーーうずらの名前は決まりましたか。
息子の母さん:うずらの名前は購入したスーパーの固有名詞がついています。 リプで「有精卵があると思ったらもう買えない」などの批判もあった為、営業妨害をしてはいけないので、Xで名前は伏せています。
ーー無事に家畜保健衛生所への届け出は終わりましたか。
息子の母さん:息子が役所に問い合わせていましたが、2月の時点での飼育状況を6月中旬までに申請するらしいので、あまり急ぎではないようです。うずらは2週間以内に死にやすいので、2週間経過したら提出しようと考えているようです。
ーーメスのようなので食べられる未来はなくなりましたか。
息子の母さん:息子はうずらに毎日話しかけて世話をして愛でているので、既にオスでも食べるのは難しい気がしています。メスの可能性が高いらしいので卵を産んでもらって卵かけご飯を食べるのを楽しみにしているようです。
ーー実際に飼いはじめて息子さまの反応、もし苦労してたり楽しんでたりする様子があればお聞かせください。
息子の母さん:毎日世話をして愛でています。 苦労は、うずらの成長がとても早いので、与えた物(滑り台や餌入れや飼育ケース自体)がすぐにサイズアウトしてしまうので、毎日何かしら新しい物の用意に追われているようです。
ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください
息子の母さん:こんなにも多くの人がうずらに興味があったことに少し驚きました。 実際に誕生した事に驚かれた方が多くいらっしゃったのですが、その背景は、普段、食卓に並べていたあの卵と、生命が突然リンクした現実に驚いて戸惑っている様子にもうかがえました。
普段から私たちは食卓で生物の命を頂いているわけですが、普段はあまり深く考えず、食材と生命とをどこか切り離して漠然と食べているので、ショックだったのかも知れないなと思います。
その後、毎日成長記録を投稿していますが、うずら投稿をお待ち下さって見守って下さる方も多くいて下さります。すでにスーパーは我が家のスタメンになっているので家族を応援して頂いているようで嬉しく思っています。
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食事をすることは命をいただく行為。食材からペットが生まれるのはおもしろくもあり、とても食のリアルを感じる。より一層、漫然と食事することなく、全ての食材に感謝をするよう、心を引き締めたくなった。
息子の母さん関連情報
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