格闘家の久保優太(37)が、5日までに自身のYouTubeチャンネルを更新。4日に東京ドームで行われた格闘技イベント「RIZIN男祭り」のリング上で、7月の参院選に出馬する意向を表明したが「20年間、あきらめない心で格闘家としてリングに上がり続けてきましたが、この度、政治家となって、参院選に挑戦することを決めました」と真意を語った。
久保は「もちろん、現役を引退するわけではありません。格闘家としては、リングにまだまだ上がり続けます。MMA(総合格闘技)でチャンピオンになる。この気持ちは忘れないし、やり続けます」と、現役引退は否定した。政党の支援を受けるか、無所属で立候補するかは明言しなかった。
「本当に今、日本では苦しんだ人たちが増え続けて、こういった問題は、僕は政治に問題があるんじゃないかなと思っていて。だったら、こんなにも怒りを感じるんだったら、僕が政治家になってみんなの代弁者となって、日本をより良い社会に変えると思って、出馬することにしました」と理由を語った。
日本の現状を憂いた久保は「日本人はもっと幸せで豊かに暮らせるはず。30年間、賃金が上がっていない状況。でもかつて、日本は高度経済成長といって、世界第2位ですよ。世界第2位の経済大国が、今どうですか…と僕は正直思う。これを政治の責任と言わないで、誰の責任と言うんですか。僕は、自分がリーダーとなって、みんなの声を届け、日本をより良い国にしたいと思っています」と強調した。
5つの政策の柱として減税、少子化対策、高齢者対策、国防、拉致被害救済を挙げ「政治家として、みんなの苦しんでいる人の声を国会に届けて社会を絶対に良くしようという風に思ってます。直近で、まず苦しんでいる減税の部分。ここを絶対まず一丁目一番地として、まず取り組みたいと思っている」と訴えた。
「北朝鮮による拉致被害者を救済したい」と切り出した久保は、自身にもうすぐ3歳になる息子がいるとして「息子があす突然奪われて、もう全く会えなくなって連絡が取れない。こういう状況になってしまったら、もう本当に、どんな思いだ。こういう風に想像したら、本当に僕は怒りを覚えていて、そういった悲しんでいる人がいるっていう現状を、僕はなんとかしたい」と語気を強めた。
久保は「かつてアントニオ猪木さんが北朝鮮で、スポーツ平和党といって興行して、独自のパイプ、ルートをつくったというのを見ていた」と、故アントニオ猪木さんが展開していた外交にも言及した。
「RIZINというのは、日本ナンバーワンの格闘技団体ですし、格闘技というのは日本発祥という風に言われていて、世界からやはり認められて、好かれている競技だと思っていて、スポーツというのも世界各国共通ですし、格闘技、スポーツを通じて僕は外交して、北朝鮮とのパイプをつくって、拉致被害者の方を救済したい」と“闘魂外交”継承をアピールした。