万博で旗揚げ!異例の“働く”劇団公演に約300人集まる オフィス家具メーカー社員がダンスで個性を解放

藤丸 紘生 藤丸 紘生
オフィス家具メーカー「オカムラ」の社員による劇団「ザ・オカムラ座」の旗揚げ公演「12人のとびだす会社員」=大阪・関西万博
オフィス家具メーカー「オカムラ」の社員による劇団「ザ・オカムラ座」の旗揚げ公演「12人のとびだす会社員」=大阪・関西万博

 オフィス家具メーカー「オカムラ」の社員による劇団「ザ・オカムラ座」の旗揚げ公演「12人のとびだす会社員」が26日、大阪・関西万博会場で上演された。人気のアメリカ館やフランス館近くの「ポップアップステージ東内」で行われ、昼公演には約300人の観衆が集まった。

 普段はオフィスの空間デザインなどを行う企業がまさかの演劇に挑戦。社員が“主役”として演劇の舞台に立ち、社会に着せられた自分の殻を破り、ありたい自分を本気で演じてみることで、同社の使命である「自分らしく活きる人を増やし、笑顔があふれる社会」を実践する意図があるという。演者をはじめ、衣装や小道具、当日の運営など裏方まで含めた劇団員の社内公募には社内から100人以上の応募があった。

 1時間の舞台は、世界中の人々に伝えるためにノンバーバル形式。1ステージ約15分の「3ステージ」から成り、その各ステージも3幕構成になっている。第1幕で無個性に仕事をする様子を表現したのち、第2~3幕でそれぞれの個性を解放。アンサンブルのように魅力が爆発するさまを表現した。

 演者兼ダンスリーダーを務めたオフィス環境事業本部の中山裕士さんはコンテンポラリーの要素も取り入れたダンスで“踊るサラリーマン”を体現。「お客さん一人一人の顔も見えて、反応も確認できたのでよかった」と笑顔で語った。1月末から個人練習を開始し、仕事の合間をぬった全体練習も率先して引っ張った中山さん。自身は大学でダンスサークルに所属していたこともあってダンスの下地があるが、他の演者はダンス初心者。「限られた練習回数で、これだけ完成できた」と手応えを口にした。

 また、商環境事業本部の田村結さんはろう者で、第一言語は手話。ダンスの練習には難しさを感じつつも「聞こえる人にカウントしてもらって、踊っていました」と回想。「緊張もありましたが、(最中は)吹っ切れました」と充実感たっぷりに語った。

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