月の最も暗い場所に生命が潜んでいるという可能性が示唆された。最近の研究(未査読)で、月面の暗い部分「永久影領域(PSR)」に微生物が生息しているという説がクローズアップされた。
通常、微生物は熱や紫外線によって死滅する。しかし、PSRでは光が届かないため、もし微生物がいた場合、今後のアポロミッションで収集されるデータが妨害され、未来の月の研究に脅威をもたらす可能性も想定されているという。
英ヨーク大学のジョン・ムーア教授は語った。「この汚染がどの程度問題なのかということです。PSRで行われる科学的作業によって異なるでしょう。例えばPSRの内部から氷のサンプルを採取し、それがどこから来たものなのかを調査したいとする。これには彗星のような他の場所で見られる氷の中の有機分子を調べることも含まれます。地上源からの汚染を最小限に抑えることで、その分析も容易となるのです」