歌手のニール・ヤングが、自身のコンサートのプラチナ・チケット販売を中止する。
チケットマスターが、二次販売サイトを通さずファンへ最高の席を提供するために導入した、需要に応じて調整されるプレミアムチケットのシステムだが、ニールはコンサートに来る人々にとって公平でないとして今後はプラチナ・チケットを出さないことに決めたという。
自身のサイト「Neil Young Archives」にニールはこうつづっている。「私のマネージメントとエージェントはツアー中の自分を常にバックアップし最高の取引をしようとしてきた」「己の利益のために莫大な値段で転売するダフ屋から私とファンを守ろうとしてきた」「チケットマスターの高額なプラチナ・チケットはダフ屋が転売目的で最もチケットを買い漁る地域に導入された。そのお金が私にやって来た。それは正しいと思えなかった。プラチナ・チケットはもうすぐ私のショーから消えることとなる」「チケットが発売されたら積極的に購入に走るか、二次市場で高額で買うかだ」
そんなプレミアムチケットに関してザ・キュアーのロバート・スミスは昨年ザ・タイムズ紙にこう語っていた。「私たちはこんなに儲ける必要がない」「マーケットが許す限り高い料金を取る必要なんてないんだ。チケット代を節約することで、ビールやグッズを買ってくれる。良かったのなら次回も来てくれるだろう。満足できる良い雰囲気になるし、なぜもっと多くの人々がやらないのか理解できない」
一方、イギリスでは最近、オアシスの再結成ツアーのチケット争奪戦で、需要に応じて価格が変動するダイナミック・プライシングのシステムによってチケットの値段が急上昇。チケットマスターの同システムを英政府が緊急調査する事態となっていた。アメリカに本社を置くチケットマスターだが、高騰した価格に関してイギリスやEUの法律に違反している可能性があると警告されていた。