税金2億円以上かけ「お金のない若者のため」K-POPイベント 奈良県知事が説明→「白村江の戦い」にツッコミ

よろず~ニュース編集部 よろず~ニュース編集部
奈良県(画像はイメージ=SeanPavonePhoto/stock.adobe.com)
奈良県(画像はイメージ=SeanPavonePhoto/stock.adobe.com)

 奈良の山下真知事が12日、自身のX(旧ツイッター)を更新し、奈良公園での開催が企画されている無料K-POPイベントについての見解を示した。

 奈良県は、2025年10月に「日韓国交正常化60周年及び奈良県と忠清南道の友好提携15周年を記念する音楽交流イベント」を企画している。開催のための費用は約2億7000万円と報じられている。

 山下氏は、イベントに対して「様々なご意見を頂戴しております」とした上で、背景事情を説明した。奈良は飛鳥時代から、朝鮮半島の百済と交流があったこと、唐と新羅の連合軍に対して百済と大和朝廷が送り込んだ兵が戦った、西暦663年の「白村江の戦い」があったことなどをつづった。

 2011年には奈良県と韓国・忠清南道が友好提携。その中で音楽交流イベントが浮上したという。当初は有料での開催を計画していたが「国際的な友好親善」という趣旨に沿って無料イベントとなった。「忠清南道側がアーティストの派遣費用を負担し、奈良県側が会場設営や警備の費用を負担することになりました。」と日韓での費用の“棲み分け”も説明した。ただ、忠清南道側がどの程度の費用を準備して、どのようなアーティストをブッキングしようとしているのかなどは明示していない。

 「億単位の費用はかかるものの、お金のない日本の若者も大好きなK-POPアーティストに生で接することができ、これから両国の親善を担っていく世代同士の交流を深められる。そうしたお金に代え難い価値が生み出されると判断しました。」とイベントの意義も説明。日米韓3国の協力の重要性を説いた上で「663年の白村江の戦いから続く、奈良県と忠清南道の絆をさらに深めることはこの(協力関係の)一環であり、高い安いという次元だけで考えるべきではありません。」とした。さらに「今後、企業等の協賛を確保したり、ボランティアを募ったりして、奈良県の負担する費用を少なくする努力はしていきます。」と付け加えた。

 奈良県は今年、平城宮跡とその周辺の歴史・文化資産の価値を広める目的で行われていた「天平祭」の中止を決定。「人気度、満足度が高くなく、また、県民アンケートの結果でも、県全体では認知度が高いとは言えない」としていた。ネットでは山下氏の投稿に対して「経費削減で天平祭などのイベントを廃止されて、たった1日の無料ライブに充てられること自体に奈良県民として納得出来ません。」という指摘も。「お金のない若者のためにK-POPに触れるチャンスにしたいのか それに2億かけるなら他の使い道ありそうだけど」「『お金のない日本の若者』を気の毒に思うのならお金を支給すればいいのに」と厳しい声も寄せられていた。「白村江の戦い」を引き合いに出したことについても「韓国は戦後にできた国です。百済の時代の国々とはまるで関係がありません。」という指摘があった。

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