国民民主党の玉木雄一郎代表(55)が5日、国会内での定例会見で、11日召集の特別国会で行われる首相指名選挙で、石破茂首相(67)と立憲民主党の野田佳彦代表(67)の決選投票となった場合、国民民主が玉木氏に票を入れる方針を固め、無効票を投じることについての意義を記者団から問われ「死にものぐるいで勝ち上がってきた、(同じ選挙区に)立憲民主党の候補者を後から立てられた仲間に、野田佳彦と書いてもらうメリットがない」と述べた。
玉木氏は「あえて申し上げると、例えば連合が推薦した(国民民主党の)候補者のところに、後から立憲民主党さんが(候補者を)立ててきて、政治的には殺されかかった人間がいっぱいいるわけですよ。秋田3区にしても神奈川10区にしても。それを勝ち残ってきた彼らに、立憲民主党の代表の名前を書けと私は言えません。党の代表として」と強調した。
続けて「その環境を整えるのは、野党第一党にあったんではないかと思いますよ。我々は仲間を守りますよ。そして支援していただいた617万人の方々の思いをしっかりと体現するのであれば、2回目も玉木雄一郎と書く選択肢、それ以外にありません」と、方針は変わらないとした。
別の記者から、決選投票で無効票を投じることについて「国会の軽視ではないのか」と問われた玉木氏は「維新もれいわ(新選組)も、野田さんには書かないという意味では、我々の28票はどっちに入れても、結果に影響を及ぼすことは残念ながらできない。結果を変えることができるのであれば様々な判断があったかもしれませんが、野田さんが総理に選ばれることはないので、我々が有為に変化を及ぼすだけの数は持っていない」と反論した。
玉木氏は「野党第一党が野党を全部まとめて、後は国民民主党が乗れば変わりますよ…という状況が作り出されているのであれば真摯(しんし)に検討しますが、その前提が崩れてますから。入れても入れなくても結果は変わらない。であれば直近の民意に対して最も誠実に、我々の仲間と一票を投じていただいた思いに最も寄り添う形で投票するということを選択した」と説明した。