日本維新の会の藤田文武幹事長(43)が8日、大阪市内の党本部で会見し、衆院選(27日投開票)の第1次公認候補者158人(現職40人、元職9人、新人9人)を発表。大阪9区には、新人で大阪府茨木市議の萩原佳(けい)氏(47)を擁立すると発表した。
維新から党員資格停止処分を受け、6日にX(旧ツイッター)で政界引退を表明した足立康史衆院議員(58)の後任。藤田氏は「大阪9区は足立康史議員が半年間の党員停止処分という形で、その間に解散があった場合には公認しないという処分が下っておりました」と経緯を説明した。
その上で「大阪維新の会の役員の皆さんからも、公認候補を(大阪府の)19選挙区、しっかりと埋めて戦うべきだというご意見が多数ございました。人間関係もあり、地元からは何とか足立議員でというお声もありましたし、両方ありましたが、最終的には新しい萩原さんという候補者を擁立することに決まりました」と述べ、府内で唯一空白だった大阪9区で公認候補をようやく決めた。
1日に、地域政党・大阪維新の会幹事長の横山英幸大阪市長(43)から「大阪9区において候補者を立てる必要がある。地元から声を上げてくれる人はいないのか」という呼びかけがあり、萩原氏は3日に出馬を決断したという。
萩原氏は「茨木市長選挙がございましたが、我々大阪維新の会は市長選挙で候補者を立てることができませんでした。市民からは『なぜ維新は候補者を立てなかったのか』という声を多く頂戴した。非常に後悔をしていましたが、10月のこの段階になって、同じ事を繰り返すのかとすごく考えさせられました」と、自ら手を挙げた理由を語った。
記者団から、立候補にあたって足立氏と話をしたか問われ「話は現在しておりません。私が出る出ないという話に関しては、一切相談するものではないのかなというものを考えまして、相談はしておりません」と明言した。
萩原氏は「非常に厳しい状況ですけれど、立候補をさせていただいて、戦っていきたい。しがらみがない我々だからこそ今の政治、お金にまみれた政治を正していける、国民の皆さんの信頼を取り戻していけるような政治ができるんじゃないかと考えております」と決意を語った。
大阪9区は、大阪維新の会の現職市長が8月25日投開票の市長選で敗れた箕面(みのお)市も含まれている。「私自身の実績であるとか、そういうところではとても戦えるものではないと思っている。9区の議員の皆さん全員のお力を借りて、9区全員ワンチームで戦っていくことによって、選挙戦を勝ちにいきたい」と力を込めた。