高市氏、ロシア機の領空侵犯「日本がナメられてる」発言影響の可能性指摘 国防力強化にも言及

よろず~ニュース編集部 よろず~ニュース編集部
自民党総裁選立候補者討論会に臨み、質問に答える高市早苗経済安保相
自民党総裁選立候補者討論会に臨み、質問に答える高市早苗経済安保相

 自民党の総裁選(27日投開票)に立候補している高市早苗経済安保相(63)が23日、自身のX(旧ツイッター)を更新し、同日に領空侵犯したロシア軍機に対して、自衛隊の戦闘機が警告として「フレア」を使用したことについてコメントした。

 防衛省統合幕僚監部は、ロシア軍の哨戒機IL-38が、北海道・礼文島付近の領空を3度にわたって侵犯したと発表した。航空自衛隊のF-15戦闘機が緊急発進(スクランブル)して対応。ロシア機に対し、赤外線誘導ミサイルなどをかく乱する「火炎弾(フレア)」を発射した。フレアは、敵のミサイルやセンサーをだますための囮(デコイ)の役割を果たすもの。射出されると高温で激しく燃焼し、ミサイルやセンサーを誤作動させる働きがある。派手に炎を出すが、本来は防御のための装備。防衛省は、フレア発射は警告であり「射撃に当たらない」と説明している。防衛省が公開した画像ではIL-38が下部のハッチを開いているようにも見える。

 高市氏は状況を説明した上で「航空自衛隊の戦闘機が緊急発進し、通告及び警告のほか、フレアによる警告を実施しました。ちなみに、対領空侵犯措置中のフレア使用は初めてだそうです。」とコメント。さらに「自民党総裁選の討論の中で、複数の候補者とともに、過日の中国軍の行為への対処が緩すぎて『日本がナメられている』旨の発信をしたことも、多少は影響したのかもしれません。」と分析した。さらに「中国、ロシア、北朝鮮が、外交・軍事・経済面で協力関係を深めている中、日本の国防力強化の必要性は論をまちません。」と自身の発言の影響の可能性とともに持論を展開した。

 高市氏は22日に出演したフジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」で日本近海を潜行したまま通過する中国の潜水艦について言及。「日本の領海を『国際海峡だ』と。(潜行しての通過を)何度も何度もやったら『ここは日本の領海じゃありません。国際海峡です』と。これを繰り返させると本当に既成事実化されてしまいますので、そういう時にかなりハイレベルで抗議をするということ」と指摘した。さらに法律の見直しの必要性があるとし、「できない(日本が強い態度に出られない)ことを分かってる、ということで完全にナメられてる」と語っていた。

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