多くの人が直面するであろう「親の介護」。不安を抱えている人もいれば、介護をしている人もいるでしょう。MS-Japanが運営する管理部門・士業の総合転職サービス「MS Career(エムエスキャリア)」はこのほど、全国の男女474人を対象に行った「親の介護」に関する実態調査の結果を公表した。
親の介護経験については21.6%が「ある」と回答。年代別に見ると50代以上で介護経験がある人の割合が増え、3人に1人が経験していることが明らかになった。親の介護に対する不安では93.5%が「ある」となった。一方で、「ほとんどない」は5.5%、「全くない」は1.0%にとどまり、不安を感じていない人は少数派だった。
親の介護で不安な点として「仕事との両立」と「精神的な疲労」が60.8%と最も高い割合となり、「経済的な不安(58.3%)」、「体力的な疲労(52.8%)」が続いた。男女別では、男性は「仕事との両立(57.7%)」が最も高く、女性は「精神的な疲労(74.0%)」だった。5位については男性が「症状へのケアが十分にできるか(26.9%)」、女性は「介護の方法や制度についての情報収集(37.7%)」と意識の違いが明らかになった。
実際に介護をして大変だった点に関しては「精神的な疲労(50.7%)」がトップ。「仕事との両立(38.4%)」、「体力的な疲労(34.9%)」が続いた。男女別でも「精神的な疲労」が男性で50.9%、女性で53.8%と共に1位となった。一方で、男性5位の「先の見通しが立たない(26.3%)」は女性でランク外。また、女性4位の「症状へのケア(30.8%)」は男性で圏外だった。
親の介護のために離職や働き方の変更をした経験については35.6%が「経験あり」と回答。特に、「働き方を変えた(19.4%)」が最も高い割合を示しており、介護をしながら働き方を見直したり、調整した人が一定数いることがわかった。
男女別で見ると、「働き方や職場を変えようと思ったことはない」では男性55.9%で女性27.8%、「休職した」では男性8.8%で女性16.7%、「退職した」では男性2.0%で女性5.6%と男性より女性の方が、介護によって仕事に大きな影響が出ていることが明らかになった。
◆MS-Japan調べ(https://www.manegy.com/news/detail/9700/)