俳優リチャード・ギア(75)が、映画『プリティ・ウーマン』で女優ジュリア・ロバーツ(56)と共演した際、2人の相性が最悪だったことを明かしている。1990年のロマコメの名作で裕福な実業家エドワード・ルイス役を演じたリチャードは、この役が「犯罪的に薄っぺらく」描かれていたと振り返った。
ベネチア映画祭のマスタークラスで、リチャードは語った。「僕が演じていたのは、ほとんど犯罪的に薄っぺらく書かれたキャラクターだった。基本的には、スーツといい髪型だったよ」
そして売春婦のビビアン・ウォード役を演じたジュリアとの相性に関しては「ケミストリーが全くなかった」と冗談っぽく語り、「この俳優(自分)とこの女優の間には明らかにケミストリーがなかった。あんなのは長い間見たことがないね。セクシーなシーンでだよ」と続けた。
また、作品の有名シーンのひとつである、ホテルのボールルームでジュリアをピアノの上に乗せて、その体を愛撫するシーンは台本になかったことを明かしている。「後でどう使うかわからなかった。結局、この映画には欠かせないものになった」「(監督の)ゲイリー(・マーシャル)が私に『深夜にホテルで何をしているんだ?』って言ってきたから『時差ぼけしているから、その時間はホテルにいることが多いんだ。それで眠れないし、たいていどこかにボールルームかバーがあるから、ピアノを見つけて弾くんだ』って答えた」
「彼は『じゃあ、そんなことをやろう』と言った。それで僕たちは基本的に即興でこのシーンを作ったんだけど、彼は『何かムーディーな曲を弾いてくれ』って言ったんだ。僕はただ、この登場人物の内面を表すようなムーディーなものを弾き始めたんだよ」