職場の人から「思ったより気持ち悪いですね」と言われてしまった手芸作品が話題を呼んでいる。ド直球の感想だが「私にとっては賛辞」と作者はなぜか大喜び。その理由を聞いた。
あみぐるみ(編み物の技法を使った、ぬいぐるみの一種)が趣味だという、ぱら(@knitting_tako)さん。先日、勤め先の人に「タコを編んでいるんです」と話し、その作品の写真を見せたところ「思ったより気持ち悪いですね」と感想が返ってきたという。たしかにリアルな造形は、「タコを編んでいる」という言葉から想像するレベルをはるかに超えている。
自身のXでこのエピソードを紹介し「100点満点のリアクションをいただきました」などとつづった。実際の作品も公開すると、本物さながらの仕上がりが話題に。「え?編み物なの?!すごいな」「すっごリアルでかわいい」「想像以上のたこ」「わあ!欲しくなっちゃう」「予想したかわいいタコちゃんじゃなかったw素晴らしい!」などの声が寄せられている。
ぱらさんは「思ったより気持ち悪いですね」というド直球の感想について、「私にとっては賛辞であろうと思います」と喜んでいる。その裏には「記号化されていないタコを表現したい」という思いがある。
タコのぬいぐるみの多くはかわいくキャラ化されたものが多い。「デザインされたタコの多くはデフォルメというより“記号”になっている」とし、「それはそれでかわいいのですが、私はもうちょっとタコをタコ寄りの形状でかわいくしたものを作りたい」と思いを明かした。「思ったより気持ち悪い」という感想は「記号化されていないタコを表現できている」という点で、むしろ最大級の褒め言葉と捉えている。
今回職場の人に見せた作品は数日に分けて少しずつ編み進め、合計10時間ほどかかった大作。内部にはトイスケルトンと呼ばれる、可動式の骨組みパーツが入っているため、足部分にはかなりの可動性があるという。頭足類(タコ、イカなど)を中心とした海の生きもの、鳥や恐竜など幅広く編むがメインはやはりタコ。評判がいいこともあるが「タコはかわいいから」と理由はシンプルだった。