千日前の人気メニュー「角煮ール=ヤング」が、米国に進出する。
大阪の繁華街・千日前や、大阪府吹田市の学生街「関大前」に店舗を持つ「DEARBROS.(ディアブロ)」が、7月21日(現地時間)にニューヨーク・タイムズスクエアで行われる世界最大の日本食フェス「JAPAN Fes(ジャパンフェス)」に出店し、同店の看板メニュー・角煮ール=ヤングを販売する。
角煮ール=ヤングは、てりやきソースの和風オムライス。半熟卵のオムライスにトロトロの角煮が乗った一品だ。
同店は、2023年7月に千日前商店街に出店。オムライス好きはもちろん、外国人観光客にも人気を呼んでいる。同店オーナーの山本大介さん(48)は「欧米人にとっては、身近でない味。『オイシイ〜』とか『アメージング!』とリアクションを取ってくれる」と自信を見せる。多くのメディアでも取り上げられ、山本さんはTBSテレビ系「ラヴィット!」(月〜金曜、前8・0)にも出演。スタジオで生調理し、レギュラー陣に角煮ール=ヤングを振るまった。
関大前で2006年ごろから出され、大学生から人気に火がついた。キム兄こと木村祐一さんのギャグ「キムニール=ヤング」から名づけられ、当初は罰ゲームメニューだったが偶然にも「おいしい」と評判を呼んだ。同店のイチ推しメニューだった角煮とコラボし、角煮ール=ヤングとして発展した。
ニューヨークでは、角煮ール=ヤングをフェス統一価格の15ドル(約2400円)で販売。1日で500食を予定している。食材は、現地で調達予定だという。滞在費用などで数百万円かかるが山本さんは「米国で出店したいという思いがずっとあった。お客さんの反応が見たい。向こうで仕入れることで、いろんなネットワークもできる。実績があれば、ビジネスパートナーも見つけやすい」とフェス参加だけに終わらず、将来の海外進出を見据える。
日本の飲食業界は、物価高や人件費高騰にあえぐ。「希望を持てるように…外にはいい未来があるというチャレンジ。日本の飲食業界を世界に広めたいし、角煮ール=ヤングが受けることで希望の光になれたら」。学生街から大阪一の繁華街、そしてNYへ。角煮オムライスをひっさげ、世界一の都市へ殴り込む。