有名人だけでなく、SNSでの誹謗中傷が問題となっています。周囲で被害に遭っている人もいるのでは。株式会社アシロはこのほど、ネット関連のトラブルの相談・対応を得意とする弁護士・法律事務所を検索できるポータルサイト「ベンナビIT」にて、15歳~59歳の男女3000人を対象に行ったSNSでの誹謗中傷に関する調査結果を公表した。
普段からSNSを利用すると回答した2531人に対して「SNSで自分が傷つくような書き込み(投稿・コメント・リプライ等を含む)をされたことがありますか?」と質問したところ、13.0%が「ある」と回答。10人に1人以上が、SNSでの誹謗中傷被害に遭っていることが分かった。
また、SNSでの誹謗中傷を受けたことがある人の中から、無作為に選定した150人に対して「受けた誹謗中傷の内容はどんなものでしたか?」と聞くと94人が「人格を否定するような悪口(頭が悪い、育ちが悪い、ブサイクなど)」と答えており、誹謗中傷を受けた人のうち、3人に2人は人格を否定されている事実が明らかになった。
「誹謗中傷をされた際、どのように対処をしましたか?」に関しては67人が「ブロックやミュートなどで誹謗中傷の書き込みを見えなくした」と回答し最多。次いで57人が「SNSの通報・報告機能を使って通報した」と回答していることから、まずはSNSやアプリ上の機能を活用して対応していることが分かった。何かしらの対処をした人の合計は84.7%となったが、他方で15.3%は「何もせず対処しなかった」と回答した。
さらに、上記の質問で「SNSの通報・報告機能を使って通報した」、「誹謗中傷に対して反撃する投稿をした」、「誹謗中傷してきた人に書き込みを削除するよう伝えた」、「SNS運営者に削除依頼をした」、「弁護士に依頼して法的な削除・開示請求の手続きをした」、「警察に相談した」、「公的な窓口に相談した」を回答し、書き込みをした相手に働きかける対処をした人に対して「対処して誹謗中傷はどうなりましたか?」と質問したところ、42.9%が「書き込みは削除された」と回答し最多に。16.5%は「書き込みが削除され、投稿者に何かしらの制裁もできた」と回答しており、59.4%の人は対処した成果が出たといえる。
一方で、27.5%は「書き込みは削除されなかった」、9.9%は「書き込みは削除されず、誹謗中傷が増えるなど状況が悪化した」と回答していることから、誹謗中傷への対応は必ずしも成果が出るものとはいえないことも分かった。
◆「出典:ベンナビIT(株式会社アシロ)」https://itbengo-pro.com/columns/327/