2021年頃に全国的なブームを巻き起こしたスイーツ「マリトッツォ」。今、SNS上ではそんなマリトッツォを本場イタリアで食べたというレポートが大きな注目を集めている。
「覚えていますか?3年くらい前に日本でマリトッツォブームがあったのを。私はどんなにおいしそうなマリトッツォを目にしても絶対に買いませんでした。なぜならマリトッツォという存在を知ったその瞬間から、絶対に本場イタリアで食べると誓ったから。ついにこの日が来ました。これから食べてきます。」
とその模様を紹介したのは海外ノマドフリーランスとして活動するりのさん(@ririririnotan)。
ショーケースに並んだ数々のマリトッツォ。いずれも美味しそうだが、日本のものとは少し違う気もする。本場のマリトッツォとは果たして…りのさんに話を聞いた。
ーー「食べるならイタリアで」と思われた経緯をお聞かせください。
りの:例えば海外で日本食に出合ったとき、特徴は捉えているものの「少し違う」と感じることが、これまでの海外渡航経験で多くありました。それは味だけでなく食感や温度、盛り付けなどさまざまで「おいしいんだけど、現地の方にこれが本当の日本食だと思ってほしくない」と思ったことは一度や二度ではありません。マイナーな国に行けば行くほど、この傾向は強く出ました。
日本ならきっと、マリトッツォを精密に再現し商品化するのだろうとは思いました。日本の味を知ってから本場マリトッツォを食べて比べることもできましたが、どのコンビニでも手軽に買えるほどのブームだったので、私の性格上、気が済むまで食べてそのうち満足し、好奇心が薄れ、そのままイタリアに行くこともなく終わってしまうだろうと思ったので、意地でも手を出しませんでした。
ーー今回召し上がったご感想に。
りの:トレビの泉のすぐ近くにあるカフェレストランで買いました。マリトッツォはケーキ屋さんやベーカリー屋さん、レストランなど、ローマ市内さまざまな場所で見かけましたが、せっかくならイタリア発祥の伝統スイーツは、イタリアの超有名スポットで味わいたいと思ったからです。
ほんのりオレンジが効いたパンに、牛乳に近い風味の甘くないクリームがたっぷり入っていて、想像していたよりさっぱりいただくことができました。事前情報を何も入れずに食べたので、ひと口目にオレンジの風味があったことはとても意外で、そしてイタリアのこだわりを感じ、嬉しくなりました。
かなり大きなサイズを食べたのですが、甘ったるくて食べ切れないなんてことはなかったです。3年間積み上げてきた期待を簡単に超えた本場マリトッツォに敬意を表したいと思います。
ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください:
りの:ついに本場で食べられるときがきたことの嬉しさを気軽に投稿したつもりでしたが、ここまで反響があると思いませんでした。日本ではあっという間にブームが去ったので、みなさん興味などほとんどないと思っていましたが、「マリトッツォ大好きだった」「お店から消えたことがすごくショック」「また売ってください!」といった声が多く、未だマリトッツォファンはこんなにいるのか!と驚きました。
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現地に足を運ばなければ味わえない本物のマリトッツォ。お金と時間に余裕があれば、さまざまな料理の本場を巡ってみるのもいいかもしれない。
なお今回の話題を提供してくれたりのさんは、英語が喋れないまま世界一周した経験から、海外でよくあるトラブルの切り抜け方を紹介した書籍『拝啓、世界であわてふためく女子たちへ』(雷鳥社)を出版している。漫画形式で楽しく読める一冊なので、ご興味ある方はぜひチェックしていただきたい。
りのさん関連情報
Xアカウント:https://x.com/ririririnotan
書籍『拝啓、世界であわてふためく女子たちへ』(雷鳥社):リンク