蓮舫氏の盟友・辻元清美氏「蓮舫は昨日、泣きました」と明かす 都知事選で第一声「私はチャレンジャー」

北村 泰介 北村 泰介
街頭演説で第一声を上げた後、笑顔で選挙カーに乗り込んだ蓮舫氏=都内のJR中野駅前
街頭演説で第一声を上げた後、笑顔で選挙カーに乗り込んだ蓮舫氏=都内のJR中野駅前

 東京都知事選(7月7日投開票)に立候補した前参院議員の蓮舫氏(56)が告示日の20日午前、都内のJR中野駅前で第一声を上げた。

 都庁で都知事選への立候補を届け出た蓮舫氏を乗せた黒のワンボックスカーが午前11時頃、現場に到着。細身の体で軽快に選挙カーの壇上に上がると、立憲民主党・長妻昭政調会長からの紹介を受け、マイクを手に「東京都知事候補の蓮舫です。私が生まれ育った、この東京。至る所にたくさんの思い出があり、思い入れもあります。この東京で私は現職に戦いを挑みます。チャレンジャーです。挑戦者です」と力を込めた。

 「なぜ挑戦するのか」と自問した蓮舫氏。「東京はものすごい速度で格差が広がっている。暮らしにくさも広がっている。家賃も光熱費も食料費も交通費も高い。そこに今の物価高です。政治は皆さんの暮らしより裏金。こんな政治の劣化がみなさんの暮らしに届いていないのであれば、私がリーダーとなって東京を変えたいと思います」と宣言。さらに、東京都の出生率が0・99と全国最低となっていることを挙げて少子化対策が急務であることを説き、「二つの柱」として「若い人たちの負担と不安を取り除く。本物の行財政改革に取り組む」と訴えた。

 応援演説に立った立憲民主党の辻元清美代表代行は「WAR IS OVER!」と記されたTシャツを着用し、「蓮舫は昨日、泣きました」と切り出した。

 告示日に都知事選への立候補届を出した時点で蓮舫氏は参院議員を自動失職。前日は「最後の参議院の日」であり、親友でもある辻元氏は「20年間、国会議員として尽くした力を今度は生まれ育った東京のために使いたい。だから立ち止まるわけにはいかない。次のステージに送り出してほしい…と言って、蓮舫は泣いたんです」と明かし、「泣いた蓮舫ですけど、並々ならぬ決意でここに立っている」と支持者に共闘を呼び掛けた。

 同党の枝野幸男前代表は「トップに立ったら全ての都民を包摂するのがリーダー。残念ながら『排除します』と言いつのる排除の論理で都政は動いていませんか?敵と味方に分けて、敵を無視するのはリーダーではない。選挙に勝ったら、敵も味方も包摂するのがリーダー」「蓮舫のためではない。安心して暮らせる東京のために」などと訴えた。

 最後に深く頭を下げた蓮舫氏。「頑張れ」の声援に続き、沸き起こる「蓮舫コール」に乗ってポスター掲示板を経由し、選挙カーに乗り込んだ。

 都知事選には、現職の小池百合子氏(71)、広島県安芸高田市前市長の石丸伸二氏(41)、元航空幕僚長の田母神俊雄氏(75)、タレントの清水国明氏(73)ら、午後1時現在で50人以上が立候補を届け、過去最多だった前回(2020年)の22人を大きく上回っている。 

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