実業家の前澤友作氏が1日、自身のX(旧ツイッター)を更新し、月を周回する宇宙旅行を中止したことを公表した。
「dearMoon中止の件。」と切り出し「2018年に契約した時、2023年末までに月に飛べるってことでした。実現しなかったのは仕方ないとしても、今の時点になってもいつ飛べるのかの展望が全く出ていません。」と説明した。さらに「このままでは僕自身の人生計画が立てられないし、誘ったクルーをこれ以上お待たせし続けるのも申し訳ないので、いろいろと悩みましたがこのタイミングでキャンセルすることにしました。楽しみにしてくれていた方には本当に申し訳ないです。」と無念の思いをつづった。
「dearMoon」は、スペースX社の宇宙船スターシップに搭乗し、月を周回して地球に帰還する宇宙飛行計画。前澤氏と同行する“旅行者”には100万人を超える応募があり、BIG BANGのTOPら6カ国8人とバックアップの2人が選ばれていた。
「dearMoon」公式サイトに「プロジェクト中止のお知らせ」と題して掲載された文書の全文は以下の通り。
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2018年、前澤友作はSpaceX社の宇宙船Starshipに乗り、世界初の民間人月周回渡航を目指すプロジェクトdearMoonを発表しました。プロジェクトには世界中のアーティストが参加、その貴重な宇宙での体験を世界に共有する計画で、2023年内の打上げを目指してSpaceX社と調整が行われてきました。
しかし残念ながら2023年内にローンチすることは叶わず、また近い将来における実現の見通しも不明瞭であることから、苦渋の決断ではありますが、やむをえず本プロジェクトを中止することと致しました。
これまで応援して下さった皆様、ローンチを楽しみにして下さっていた方々には、感謝と共にこのような結果になってしまいましたこと、心よりお詫び申し上げます。
dearMoonは中止となりますが、前澤はじめクルー達のそれぞれの分野での挑戦はこれ以降も続いていきます。
今後も前人未到の開発に挑み続けるSpaceX社に敬意を持って応援しつつ、私たちは私たちで、次なる挑戦に歩みを進めていきたいと思います。
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