写真じゃなくて「大学生の頃の油彩」なんです!白い布を描いた驚異的な画力に注目

近藤 リナ 近藤 リナ

一見、どこにでもありそうな白い布がSNS上で大きな注目を集めている。

何かに掛けられ、シワが寄った白い布。多くの人は芸術写真なのかと思うだろうが、東京藝術大学絵画科油画専攻を卒業し美術家として活躍するNaoya Ohtaniさんによると、これは写真ではなく「大学生の頃の油彩。」ということなのだ。

布の質感やシワの陰影まで細やかに描かれ、写真と見まがうばかりのこの作品。

SNSユーザー達からは

「素敵だわ〜白の中にも色で光を表現してたり、滑らかさを出したりしててすごく好きな油彩です。こういう一見シンプルなのを突き詰めるの楽しい」

「どこに絵があるん?と勘違いする人が続出しているらしい」

「アップしてもどこを見ても本物の布にしか見えない」

と数々の驚きの声が寄せられている。

Naoyaさんにお話を聞いた。

ーー布を描くのは珍しいアイデアですね。

Naoya:大学構内で作品を展示するために制作しました。静物画でモチーフの下に敷かれることの多い布ですが、脇役のイメージが強く、布を主役にする作品を制作したいと考えて構成した結果、白い布だけを描くことになりました。

ーーリアルな白い布にしか見えませんでした。

Naoya:当時はまだ自分の画材や技法を模索中だったので、分からないなりにどう絵の具を重ねたらリアリティーのある作品になるのか試行錯誤しながら制作しました。白い布を描くにも白、黒、グレー等のモノクロの絵の具だけでは白い布を表現できませんので実際にセッティングした白い布をよく観察して微妙な色味の変化を追うようにしました。

ーー反響へのご感想をお聞かせください。

Naoya:絵だと思わなかったというような反応が引用リプライでいくつかありましたが、写真を使わずに実物を観察しながら描くという行為で白い布のリアリティーが伝わったのは嬉しかったです。実物を観察して描くことは写真を見て描くこととは違った難しさがあると思います。

◇◇

普段は作品制作にゆっくり時間をかけるというNaoyaさんだが、油絵の技法書として書いた著書「1日で描くリアル油絵の基本」を読んでマスターすれば「1日でリアルな油絵」が書けるようになるそう。

またYoutubeチャンネルでは「1日で油絵を完成させたいOhtani」という動画も公開されているので、ご興味ある方はぜひチェックしていただきたい。

Naoya Ohtaniさん関連情報

Xアカウント:https://twitter.com/aka_nuc

書籍「1日で描くリアル油絵の基本」:https://hj-gihousho.com/book/3737

Youtubeチャンネル:https://youtube.com/c/Ohtani-Painting

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