『コンタクト』というタイトルで投稿された一枚のイラスト。右に傾いたメガネ越しに描かれているのがメガネ姿の女子高生で、見ようによっては可愛らしく、また別の角度から見ればささやかな怖さも感じられる。さまざまな感情を揺さぶられるこの作品を描いた作者とは?
この作品を描いたのが、SNSにさまざまなアート作品を投稿している作家の詠面さん(@oh_ah_yeah)。たった一枚のイラストにも関わらず、その多くが数万を越える表示回数を記録する、今注目のイラストレーターだ。そこで今回は、この詠面さんに創作の背景や、今後の展開について話を聞いた。また、この記事にはTwitterで特に反響が大きかったイラストも併せて紹介する。
心の闇を、エモくダークに可視化して描きたい
コロナ禍をきっかけに、持て余した時間を利用しようと本格的に創作の道へ歩みを進めたという詠面さん。独特の筆致が特徴の絵に関しては、「昔は、いしかわえみさん、貞本義行さんの漫画を頻繁に模写していたので、大きな影響を受けていると思います。石田スイさんの絵柄も大好きで、今でも参考にさせていただくことがあります」と、影響を受けた作家について教えてくれた。
数多くある作品の中で、筆者がとりわけ注目したのが、ホラーなテイストが際立つ作品だ。こうした毒々しさのある作品について、詠面さんは「現在は自分の中に潜む闇を、エモーショナルに、よりダークに可視化させることを目指しています。目を背けたくなるような自分の暗い部分をあえてアートとして表現し、受け入れる努力をしています」と、語る。
今後の目標について、「1ヶ月に1枚を目安に絵を描き続けたいと思っています。また、ホラー小説の表紙絵を描くこと。そして、ストーリー性のある個展の開催が、自分の中の大きな目標です」と話してくれた。作家性をむき出しに、独創的な活動を展開する詠面さんが、これからさまざまなフィールドで活躍することは間違いないだろう。その時が、楽しみでならない。
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