O・J・シンプソンさんは、悪名高いマフィアのメンバーに金銭を支払い、元妻ニコール・ブラウンさんの殺害を依頼していたと米メディアが報じた。10日にがんとの闘病の末76歳で死去した元NFL選手のシンプソンさんは、1994年に元妻とその友人ロン・ゴールドマンさんが殺害された件で起訴された。11カ月にわたり注目を集めた「世紀の裁判」では、最終的に無罪となったが、その後の民事裁判で2人が死亡した責任を問われ、遺族への損害賠償3350万ドル(約51・5億円)を命じられていた。
そして今回、警察の重要参考人の1人が、事件当時シンプソンさんがガンビーノ犯罪一家の4人と共に現場に居合わせたことを明かした。
ジョン・ダントン(62)は、シャロン・ストーンやアンバー・ハードからの依頼を受けたこともあるハリウッドの私立探偵ポール・バレッシによるインタビューで、シンプソンがマフィアメンバーに金を払って元妻の殺害を依頼したかと質問され、「100%そうです。4人の男が来ました。彼らはガンビーノ一家のメンバーです」「彼らはありとあらゆることに関与していました。マフィアがやることをご存じでしょう」「肝心なのは、全てがO・Jの指示により行われたということです。それが起こったことです」と答えた。
バレッシからダントンとの会話を録音したテープを聞かされたニューヨーク・ポスト紙によると、「彼はあの場所にいました。彼が何をしたのかは知りませんが、彼はあそこにいたのです。彼は、男たちがニコールの家に行って彼女を殺すことを知っていました」「彼はあの場所にいたかったのです。どうしてだかは知りませんが」とダントンは続けたという。
ダントンは、この殺人事件のあとロサンゼルス警察と話したものの、マフィアメンバーに跪いた状態で銃口を口に入れられ、殺人事件について話すと自身と家族を殺すと脅かされたことから、それ以降同事件について口を閉ざしていたという。