阿南光 顔面死球の井坂が相手ベンチに一礼 解説者、ネットも絶賛「人としてできすぎ」

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 8回、阿南光・井坂は死球を受ける(撮影・佐々木彰尚)
 8回、阿南光・井坂は死球を受ける(撮影・佐々木彰尚)

 「選抜高校野球・1回戦、阿南光11-4豊川」(19日、甲子園球場)

 阿南光・井坂琉星捕手(3年)が顔面死球を受けるアクシデントに見舞われたが、その後に取った行動に称賛の声が上がった。

 八回無死一、二塁でバントの構え。投手の抜けたボールが左頬付近に直撃した。井坂は転倒したが、相手捕手の声かけにも手をあげて応じながら、自分で起き上がってベンチへ。臨時代走が送られ、無死満塁から試合が再開された。

 イニング間も井坂の手当は終わらず。攻撃終了から約3分ほど経過しても治療は終わらず、守備に就いていた阿南ナインは一度ベンチに引き上げた。

 その後、井坂は笑顔でグラウンドに戻ると、敵味方関係なく、甲子園から。井坂は再登場の際、マスクをかぶらず、本塁ベース付近で相手ベンチに深々と丁寧に頭を下げた。

 中継したNHKでは解説の杉本真吾氏も「こういう気遣いができる選手ですね。ご心配おかけしましたという挨拶だったと思います」と称賛。ネットも「豊川側にも挨拶してめちゃいい子や…」、「カッコよすぎるよキャプテン」、「人としてできすぎてる」、「会釈してる」などの声が上がった。

 試合は阿南光が快勝。高橋徳監督は井坂に関する問いに「命にかかわること」と慎重に状態を見極めようと判断したというが、「あいつが首を振るので…」と話すと涙。10秒ほど沈黙し、「よう頑張りました。フラフラなんですけど、彼の気持ちを尊重して送り出しました」とうなずいた。

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