岸田文雄首相(66)が2月29日、現職首相として初めて衆院政治倫理審査会に出席した。首相は「自民党の派閥の政治資金問題を巡りまして、国民の皆様方に大きな疑念を招き、政治不信を引き起こしていることに対しまして、自民党総裁として心からおわび申し上げます」と謝罪した。
立憲民主党の野田佳彦元首相(66)は、政倫審開催をめぐって混乱したことを挙げ「1日開催がずれましたよね。結局後手に回って、的外れな対応をしなければならなくなったというのは、総理の指導力の問題だと思いますよ」と指摘した。
岸田首相は「政倫審というものは規則の中で、本人の意思を尊重すると。出席あるいは形式についても、本人の意思を尊重する。私はそのことを申し上げ続けてきました」と説明した。
さらに「御党のルーツである政党の元党首も、政倫審に招かれた際に、ご本人は出席しなかった。こういった歴史がありました。決して非難しているわけではなくて、政倫審というのはそういうルールで行われるものだと認識してきた」と、2009年に当時民主党代表だった鳩山由紀夫氏が欠席したことを引き合いに出して逆襲した。
野田氏は政倫審終了後、記者団に「反論したかったが時間がなかったので言わなかったんですけど、岸田さんの指導力と全く関係ないじゃないですか。わざわざ言うなと」とぶ然とした。