国民民主党が25日、柿沢未途被告の議員辞職に伴う衆院東京15区補選(江東区、4月28日投開票)に公認候補として擁立を発表していた高橋茉莉氏(27)の公認を取り消したと発表した。
同党は26日、国会内で参院議員の浜野喜史選対委員長(63)、川合孝典東京都連選対委員長(60)が会見し、高橋氏の公認を取り消した経緯を説明する。
玉木雄一郎代表(54)は25日、X(旧ツイッター)で「法令に抵触するおそれのある事実が明らかになりました」とした。
高橋氏は同日未明、SNSで「私、高橋茉莉は衆議院東京第15区補選におきまして国民民主党から、『立候補を断念しろ』と言われ、涙を飲んで引き下がることに致しました。理由は、ラウンジで働いていた過去があるからです」と投稿した。
動画でも、涙を流しながら「一時期生活保護を受け、お金に困っていた時期があります。その時期に、ラウンジという夜のお店で、一生懸命働きました。私のこのような過去や、自身のセクシャリティー、生い立ち、不安に…ご相談した上、体調不良を理由に、辞退しろと指示を受けました」と主張した。
他党からの政界挑戦を訴えていた高橋氏だったが、一連のSNS投稿を削除した。ネット上などでは玉木氏が説明した「法令に抵触」が、生活保護を受けながらラウンジで働いていたことと指摘する声がある。
高橋氏はXで「生活保護を受給しながら、ラウンジ勤務をしていたらというのは、事実と異なります。政界を引退するため、しばらくこのアカウント・SNSを休止します(原文ママ)」と釈明した。
玉木氏は「国民民主党はラウンジ等に勤務していたことで出馬辞退を求めるようなことはありません」としている。
高橋氏は2016年ミス慶応、ミス日本のファイナリストで、セントフォース所属のアナウンサー、アクセンチュア社員という異色の経歴を持つ。8日に国会内で玉木氏とともに会見。「政治活動はある意味、社会の問題を解決していく仕事だと考えている。ロジカルに解決していきたい」と意気込みを語ったが、感情や思惑が入り混じった大騒動となった。