前澤友作氏(48)の宇宙渡航プロジェクトを追った公開中のドキュメンタリー映画「僕が宇宙に行った理由」で初メガホンを取った平野陽三監督(38)が17日、都内で元宇宙飛行士の山崎直子氏(53)とトークショーを行った。
日本の民間人で初めて国際宇宙ステーション(ISS)に滞在した前澤氏を7年に渡って密着した作品は、マネジャーを務め宇宙旅行に同行した平野氏が撮影・監督を務めた。2010年にスペースシャトル・ディスカバリーに搭乗し、ISSに滞在した山崎氏は前澤氏、平野氏のプロジェクトにアドバイザーとして参画。映画にも出演している。
山崎氏は「どういう風に映画にまとめられているか注目していた。完成してうれしく思う」と言葉をかけると、平野氏は「プロの宇宙飛行士からほめていただくと格別のものがある。ウルッと来ました」と感激した。
作品では、ロシアでの過酷な訓練に前澤氏や平野氏が臨むシーンがある。回転イスを使った訓練で〝宇宙酔い〟を経験した平野氏は「プロの宇宙飛行士は我々と一緒にしてはならないぐらい大変だと思う」と話したが、山崎氏は「我々はNASAだったので、回転イスはやらなかった。むしろ(前澤、平野氏のほうが)過酷」と明かすと、平野氏は「あの訓練はいらないんじゃないかってみんな言っていた」と、うらめしそうに振り返っていた。