俳優のウィレム・デフォー(68)が、スピリチュアルな信条について公言しないよう人々にアドバイスしている。
宗教やスピリチュアルに傾倒しているというウィレムは、人々が有名人について「何も知らなかった頃が懐かしい」として、オブザーバー紙でこう語っている。「スピリチュアルな衝動には興味があるし、宗教的な思想にも興味がある。でもこういうことは公には話せないし、話すべきではないんだ。というのも、それを自分のアイデンティティにしてしまう罠に陥ってしまうからだ」
ウィレムは40年間続けているヨガを例に挙げてこう続ける。「その話をするのは好きじゃないんだ。ヨガを話題にするたびに、参考にしていない人に『あなたは損をしている、あなたにはそれがない。私にとっては美しい事だけど』って言っているようなものだ。そして自分がなんて馬鹿だろうと思って死にたくなるんだ」
また俳優として、自分のことを何も知られないほうがいいのかと聞かれると「そうだね。誰も近寄りたくないような政治信条を持っていると知るとその人を見る目が変わるものだ」と答えていた。
先日のゴールデングローブ賞では作品賞を含む7部門にノミネートされた『哀れなるものたち』で、エマ・ストーン演じる主人公ベラに胎児の脳を移植する天才外科医ゴッドウィン・ゴッド・バクスター博士を演じているウィレムは、役作りのために何時間もかけなければならなかったメイクなど、出演作の舞台裏について話すのも好きではないそうで、「メイクに4時間、落とすのに2時間。でも映画を観ている人にそんなことを考えてほしくないんだ」と説明している。