みんなでつくる党(旧政治家女子48党)に所属か離党を迫られている斉藤健一郎参院議員(43)が12日、国会内での政治団体・NHKから国民を守る党の定例会見で「非常に残りたいですよ。残りたいので、そのための条件を提示している。心情的には、支持者の方は圧倒的に『離党してほしい』というDMが来る」と、揺れる胸中をのぞかせた。
総務省への在籍届提出は、16日が期限。斉藤氏は15日に、支持者に向けみんつく党に所属するか、離党するかの意思を表明すると明らかにした。
斉藤氏は、大津綾香氏(31)とみんつく党の代表権をめぐり係争中だが、総務省は現時点で大津氏を同党の党首としている。3・3億円が見込まれる政党交付金(助成金)は1月1日時点の所属国会議員数に応じて交付されるため、大津氏は斉藤氏、浜田聡参院議員(46)に在籍届の提出を求めている。
浜田氏はすでに、離党することを表明。斉藤氏が所属しないとみんつく党から国会議員がいなくなり、国政政党から政治団体に転落。政党助成金は0になる。
「政党交付金を受けるために、みんつく党に所属するかどうかの判断をするために、条件提示を行ったが、全く条件をのんでくれなかった」と、斉藤氏は大津氏は10日にZoomで話し合い、党所属へ9つの条件を出したものの決裂したことを明かしていた。
みんつく党には、約11億円の債務がある。交渉決裂後も大津氏とLINEでやりとりをするものの、既読もつかなくなったとした斉藤氏は「所属をして、政党交付金を受け、しっかり債権者の方々にご迷惑がかからない形にやっていきたいという旨を伝えたんですけど、条件はのんでくれず、非常に厳しい状態」と、つまびらかに現状を明らかにした。
斉藤氏は「平行線のまま。大津氏は『黙って入れよ』という状態。憤りを感じている」としながらも「非常に焦っている。代表権争いをしている中で、代表という立場で私はやっていくという覚悟を持っている。債権者の方々に返済をしていかなければならない。そのための原資を確保するために、必死にもがいている」と焦燥感をあらわにした。
東京地裁での代表権をめぐる裁判は、早ければ2月中にも判決が下される。斉藤氏は「1審判決で、代表権が斉藤にあるとなった時に大津氏側が代表を降りる、という風な書面を弁護士同士で提出をしてくれたら」と、所属条件を大幅に譲歩し、大津氏の反応をうかがった。
会見に同席した立花孝志氏(56)は「僕としては、斉藤くんにはちょっと我慢していただいて、今年は残って欲しい。今年の(政党交付金の)額が3億3000万円なんで、できれば残っていただきたい」と話した。