政治団体・NHKから国民を守る党党首で、政治家女子48党の代表権をめぐって大津綾香氏(30)と争う立花孝志氏(56)が7日、国会内で会見した。
大津氏が6日に政女党の臨時総会を開き、党名を「みんなでつくる党」に変更するなどの施策を打ち出したことを受け「でたらめな説明をしている。党の口座を全額下ろそうとした本当に危険な人。党の乗っ取り。党のお金を、何とか時間をかけて不正に抜き出そうとしている」などと反発した。
立花氏は、3月29日に政女党が開いた緊急記者会見で、大津氏が「辞める」と、代表を辞任する旨の発言をしたとする従来の主張を重ねた。会見ではその音声を公開し「明らかな代表権の委譲。辞める意思表示をされている」と指摘。斉藤氏へ代表権が渡っているとして、代表権をめぐる東京地裁での訴訟は発言の有効性が争点だと強調した。
自身が政女党の党首だとする斉藤健一郎参院議員(42)と、浜田聡参院議員(46)も会見に出席。斉藤氏は「大津は勝手にやっている。国政政党でありながら、国会議員の我々の意見を一切聞かない。私に話す機会すら与えない。どこが『みんなでつくる党』なのか」と猛批判。政女党が参院選の比例代表で2議席を獲得したことや、約11億円ある政女党の債務者への責任もあり、離党はできないと説明した。
続けて「この2議席は立花孝志のもの。どういった思いで、議席を獲得してきたか。大津氏は何もしていないのに、議席は自分のものだとする。立花孝志への私怨(しえん)だけ」として、大津氏に話し合いの場に出てくるよう求めた。
浜田氏は、旧体制の会計などで不法行為があるとした大津氏に「党に不正があるといいながら、会見でも不正は公表できない。発言がコロコロ変わる。大津さんとはわかり合えない」と切り捨て、斉藤氏とともに立花氏に従うとした。
代表権争いで凍結されている政女党の口座には、政党交付金などから約3億4000万円の残高がある。立花氏は、政党交付金は党がその年の支出に充てなかった場合、返還を求められると危機が迫っている。立花氏は、斉藤氏と大津氏の印鑑があれば引き出しができるとして「大津氏にも賛同してもらえると思っている」とした。
大津氏はガーシー前参院議員の除名にともない、党首を辞任した立花氏に代わって党首に就いた。政党名を「NHKから国民を守る党」とし、斉藤氏を党首とする変更届を総務省に出したが、同省は不受理としている。
立花氏は、国政政党は1月1日付で所属議員の名簿提出が必要と説明。「2人に不満はあるだろうが、大津氏に一筆書いて所属すると提出して、大津氏が総務省に提出すれば3・3億円の政党助成金の給付対象になる」と、苦しい立場をのぞかせた。
党規約や綱領・政策までも一新した大津氏に「裁判がどうなるかですべてが決まる。大津氏はまるで裁判に勝ったかのように会見をしてましたが、代表を決定している機関はない。正確に言うと、法務局に関しては大津綾香から斉藤健一郎への書き換えはできないということになっています。それに対しては裁判ができるので、東京地裁で裁判を行っている状況。まるで真正な政治家女子48党の代表者であるという前提の大津綾香の会見は…みなさんお間違えないように。まだ裁判中です」とけん制した。