ザ・ドリフターズの高木ブーが「90歳の年末年始」も躍動している。音楽イベントでは、バンド「1933ウクレレオールスターズ」の一員としてサンタクロース姿でウクレレを演奏しながら熱唱。元日にはフジテレビ系バラエティー番組「ドリフに大挑戦!ドリフ結成60周年 爆笑大新年会SP」(1日、17時~20時50分)で〝卒寿の現役コント〟をお茶の間に届ける。90代で迎える最初の年の瀬、充実の日々を過ごす高木を追った。
大規模な山火事被害のあったマウイ島の復興支援イベント「ウクレレ クリスマス 2023」が東京・六本木ハリウッドホールで12月3日に開催され、高木が〝象徴〟の愛称で所属する1933ウクレレオールスターズが大トリで登場した。メンバーは、サザンオールスターズの関口和之、荻野目洋子、野村義男、分山貴美子、はたけやま裕、ヤナギマン。オープニングではYMOの「ライディーン」をウクレレ演奏し、今年、相次いで亡くなった高橋幸宏さんと坂本龍一さんを追悼した。ちなみにサザンとYMOは同じ1978年デビューでもある。
荻野目が「コーヒー・ルンバ」をしっとりと歌い、野村が巧みなテクニックでベンチャーズの「ウォーク・ドント・ラン」をウクレレでリード演奏するなどして会場を暖めると、関口が「サンタさ~ん」と呼び掛け、高木がサンタクロースの衣装でウクレレを手に登場。クリスマスソングを歌い、さらにアロハシャツに着替えて「ブルー・ハワイ」を弾き語りした後、関口は「パパの手」というオリジナル曲を紹介した。
関口が「ブーさん親子(一人娘・かおるさん)のために僕が書いた曲です。でも、子どもは大きくなると、中々、手をつないでくれませんね」と話を振ると、高木は「娘が大きくなるとね…。(今は)孫がかわいい」と返答。関口が「タイトルを『孫の手』に変えましょうか」と提案も、高木は「でも、最近は(大学生になった孫も)憎らしくなってきて…」と笑わせた。アンコールでは「YaYa(あの時代を忘れない)」「ダンシング・ヒーロー」に続いて「いい湯だな」で締めくくった。
公演後、高木は自身のインスタグラム(bootakagi85)で同バンドについて言及。「来年は荻野目ちゃんが40周年、よっちゃん(※野村義男)が還暦と、何かとお祝いの1年となりそうですが、1933ウクレレオールスターズとしては来年2024年7月27日、ウクレレピクニックインハワイでライブの予定です。それまでに新しい曲を沢山覚えて、また違ったステージをお見せしたいです」と、3月で91歳となった後に控える7月のハワイライブに向けて進化を予告した。
さらに、高木は「ドリフとしてのお仕事も加トちゃんとあるので、勿論そちらも全力で頑張ります」と加藤茶とのコンビ活動に意欲。その新年第1弾が元日に4時間近く放送される「ドリフに大挑戦!ドリフ結成60周年 爆笑大新年会SP」だ。
ドリフ結成60周年のメモリアルイヤーの幕開けを飾る第5弾の同スペシャルでは、往年のドリフの名作コントに後輩芸人だけでなく、歌舞伎役者の松本幸四郎ら他ジャンルの俳優やアーティストらも挑戦。その中で、いかりや長介さんそっくりに生まれ変わった肥後克広(ダチョウ倶楽部)、同じ「タカギ」として親交のある高城れに(ももいろクローバーZ)、元自衛官のお笑い芸人・やす子と共に、高木が当たり役の「雷様」コントを再現する。
高木はインスタグラムに「やす子は雷様新メンバーになれるのか!!今回も楽しくコントをやらせてもらいました。皆さん、是非観て下さいね」と投稿。また、この年末、所属事務所の忘年会に加藤と共に参加したことを報告し、「みんなすごーい若い人達だから、沢山色々な夢を持ってて、それを聴いてるだけでもパワーをもらいました」と、孫世代も含む周囲の若い仲間から学ぶ姿勢を示した。
今年3月に90歳となった心境について、高木は「29歳から30歳になる時とか、59歳から60歳になる時とかと同じような気もしますが、90歳まで来ると『100歳まで頑張ろう』という気持ちが強くなりました」と当サイトに明かしていた。昨年10月に仲本工事さん(享年81)が亡くなり、10歳下である加藤との「2人ドリフ」になった今も「僕たちのベースは音楽コント。若手の人たちにも加わってもらって、色々やりたいなぁ。加トちゃんと僕はまだまだ頑張るつもりです」と思いは変わらない。
多忙な日々でも「無理をしない」生き方を貫いてきた〝ブーさん〟。さらなる飛躍の新年を迎える。