石川県金沢市の金沢競馬で19日、行われた県営第14回3日目の開催が9レース以降取りやめになった。11頭が出走し、ダート1400メートルで行われた8レース「K1杯くまの心社長お誕生日おめでとう記念」(午後5時10分発走)で、出走馬が3コーナーから4コーナーに差し掛かった際コースの照明が消え、場内が真っ暗になるアクシデントが起きた。
インターネットなどで放映された金沢競馬中継でも、画面が真っ黒に。場内のアナウンサーが「3コーナーから4コーナーに馬群が移りますが…走路の照明が消えてしまいました。4コーナーから直線、走路の照明が消えてしまいました」と実況。わずかに照らされた明かりでゴール板が照らされ、上位入線馬がアナウンスされたが、レースは競走不成立になった。
この日は重賞・徽軫賞が9レースに予定されていたが、金沢競馬は「公正確保が困難となったため、第9競走以降が取り止めとなりました」とした。その後「原因を確認したところ、競走終了後の全消灯のタイマー設定が誤っていたことが判明しました」と発表した。
ネット上では「バイオレットSを思い出す」「バイオレットSの再来」「放送事故」と、96年2月10日に京都競馬場で行われた中央競馬の特別競走・バイオレットステークスと同様の事象が起こったと指摘する声も。
同レースは発走直前、猛吹雪でホワイトアウト。スタンドからの視界がほぼ失われた。ラジオたんぱの広瀬伸一アナ(当時、故人)の「ほとんど…見えません」「ターフビジョン、モニターともにほとんど、白くなっております」「どうやら、スタートを切っているようです」との場内実況に、競馬場から笑いが起こった。